余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

思い出ひろい

2022-01-17 22:32:27 | 水声の詩
あなたといた思い出のピースを
拾い集めていく

海岸へ行くなら平日がいい
だって誰もいないから
この海全部が僕のもの

拾いきれない思い出の欠けらは
僕をひどく悲しくさせる

大切な 大切な 思い出
僕の恋

一人海岸にたたずむ影は
きらめく海を広がらせて
風で押される髪が少しだけ
悲しさをとばしてくれる

思い出の欠けらは僕の心の棘になる
痛みと柔らかさと
知っていてもまた繰り返す
同じことを何度でも

海岸に来た
恋人同士の声が耳に重なり
思い出を波でさらわれないように
ぎゅっと抱きしめてあとにする

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 書ききった | トップ | 蝶と僕 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

水声の詩」カテゴリの最新記事