無味無臭は悪くはない
悪くはないが良くもない
暗黒の中には光はない?
光はある?
よくよく目をこらせば「螺旋」「周回」
これを光と呼べというのか
これを幻と呼んでもいいか
暗黒の中でつきまとうのは幻影された
「遠永」だろうか
追いかけまわされる「無の形」だろうか
「後悔」や「純粋」は起き上がるだろうか
這いずるのは汗から作られた「ピエロ」か
湧き上がるのは「業」「強欲」「恐怖」か
パラレルワールドは一つ二つ三つ
過ちは目の光を失わせる
この光は暗黒の幻覚作用を増幅させる
「オオカミくん」
暗黒の遠吠えは胸苦しく、潤み
「オオカミくん」は何かの象徴であり
心の猛りである
何かとは何か
それは命題とも呼べるが
こけおどしともとれるシロモノ
辿り着くのは瞬間に光る雷光のように
龍をかたどる蝉しぐれ
愚かな記憶をたよりに
手繰り寄せた糸の先は
虚しくも自身の先っぽだった
天秤にのったのだった
暗黒ドン