彷徨う普代村民

普代村の一村民、
彷徨う村からの貧民の呻き声

第三セクター㈱青の国の赤

2018年07月27日 | Weblog

 25日は臨時議会がありました。

急なお買い物や予定していた出費に変更があるとき、予算の変更を議会で承認すると言う手続きになります。

以前、臨時議会があると聞いた人が「何かあったんですか?」と聞かれたことがあります。

臨時と聞けば急にと思いますね。 年4回の定例議会以外は「臨時」となります。

              堀内漁港 2018.7.26  14:00

 

 議会閉会後に㈱青の国の佐々木専務が辞職した説明が村長よりありました。

佐々木専務の辞職は家族の事情と言うことです。

村長が、「いろいろと噂されているようだけれども、ぜんぜんそんなことは全くなく・・」と言っていましたが、それがどんなことなのか私には全然わかりません。

聞くこともしませんでしたが。

現在の部長があとを受け継いで、今後も佐々木さんが外交的なサポートを続けるようですのでひとまずは安心しています。

 

 決算報告:1年目の㈱青の国の決算は赤でした。

全国の三セクの40%は赤字と言われます。60%の黒字についても「経営がうまくいっている」からというわけでもないようです。

実態は、全体の約43%に自治体から補助金が拠出され、約56%が自治体から委託事業を得ており、行政の支出によって黒字化しているようです。(2015年)

岩手県の三セクは、2017年の状況で30%、36法人が赤、70%84法人が黒と報告しています。黒字の実態も全国とあまり変わらないものと思います。「昨年に比べ改善した法人数が減少・・・一部法人については引き続き多額の経常赤字を計上、依然として厳しい状況。」

三セク方式は赤字になっても誰も困らない、責任もない、つぶれない(清算しない限り)。

自治体にとってお金はもらうもので、予算は消化してなんぼの世界から、予算から利益を生むという発想転換は大変です。

黒字化は余程トップがリーダーシップ・事業への思い入れがあるところのみが成せることなのではないでしょうか。

 

まあそれでも、間接的には国からの財政投融資にもなっていると考えれば、昨今の財政引締め・金融政策一辺倒で、需要を創出するための財政政策がない中では国民に少しは有効に働いているのではないかと思います。

そんな三セクの実質トップである専務が1年でいなくなるという状況の中で、黒字が出せたら奇跡です。経営の体制もまだなかば状態のようですので前途多難ですが、自治体と言うバックアップがあるので大丈夫です。

しっかりと雇用を確保して、間違っても「黒字化」を目指さず、地域にしっかり貢献していただきたいと思います。

黒字化を目標にした時点で、地域のためでなく三セクのための黒字にという姿勢になります。


例えば、ふるさと納税を扱ったとして民間から返礼品を仕入れて発送するとします。

自治体からの受託事業という事です。

自治体から寄付額の50%が予算として下りて、その範囲で仕入れから発送までを担うとすれば、民間にはそのうちの何%を仕入れに向けるか? ここで三セクの利潤か、民間事業者優先かの姿勢が変わってきます。

三セクが利益を多く取ろうとするか、できる限り多くの%を民間に回して返礼品にし、更に多くの寄付を集めようと発想するかです。

地域のため、村民のために役立つ事業にしようとすることによって結果的に黒字になれば御の字という気持ちが大事ではないでしょうか。

それが三セクです。 

例として、300万の赤字でも、年10人2000万円の雇用につながり地域の活性化につながれば、そこにもまた経済効果が現れます。

300万円の補助金で雇用と地域経済への好循環が得られると考えればいいのではないでしょうか。

 

そういったことを議会議員にもしっかり訴え、赤字決算でも納得させるような行政の姿勢も大事だと思います。

かつてわたくしも、議員になって初めての臨時議会でくろさき荘の赤字を非難し、やめるべきだと主張したことを鮮明に覚えています。

しかし、上記のような根拠の説明をされたことは一度もありません。

それから数年はそんな考え方でした。

バカでもいろいろ勉強してくるうち、どうもそんな単純な問題でもないようだと気づきはじめてきました。

8年ぐらい前に読んだ本です。『自立を目指す村 長野県栄村』一部引用します。

「栄村の場合、第三セクターをあくまで地域振興のための手段として位置づけ、活用しているところに大きな特徴があります。

すなわち、高橋村長の考え方に基づき、経営方針としては、村の住民の生活向上につながる<公共性>があれば赤字になっても

かまわないという姿勢を貫いていることです。」

税金を投入した会社である以上、徹底的に地元民の利益・利便につなげていく会社であるべきです。

           2018.7.26    14:00

※左側に伸びた防波堤はだいぶ以前に中止となって進められなくなった港湾工事の遺物です。

 そこの湾内は、防波堤がまだなく昔はよくウニやアワビがいたところでした。親父の手伝いでかじ取りをしていた頃です。

 今はすっかり砂がたまって、なんにもいないという事です。潮の流れが変わったのでしょう。

 右側の湾内はそんなこともなく、ウニアワビはいるようです。何が違うのでしょう?

 


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