あたしのフラメンコのレッスンはとあるフラメンコのペーニャで行われているのですが。
大概のペーニャがそうであるように、そこもバルになっています。
ペーニャとは愛好会、同好会みたいな意味なのかな。その集まる場所です。
で、いつもバルには大勢の老人がワイワイとカードゲームをして遊んでいます。
みんなほぼ毎日通っているようです。
で、何って。
昨日、レッスンが終わってトイレに入ったら、床にお金がたたんで落ちていました。
拾ってみたらなんと50ユーロ。
条件反射的に、外に出てあたしの前に入っていたご婦人に、これ落としませんでしたか?
ってお金を見せました。
「あたしのかしら?」ってご婦人は自分の財布を見たりしていたけれど、彼女の物ではないようでした。
「それじゃああたしたちが預かって、明日誰かがお金落としたけど見なかった?って言う人がいたら返しましょう」
と、そのお金をしまいました。
あれ?それじゃあバルのおじさんに預けた方がいいんじゃないか?
と、あたしは思ったのだけれど。
親切ぶっているご婦人方(彼女を含めて3人いた)に任せればいいか。
と、そのままトイレに戻り用を足しているうちに、「あー。そんなんならあたしがもらえばよかったよー」と後悔。
トイレに出て一部始終を見ていたクラスメイトに、あたしがもらえばよかったー、って言ったら。
そうだよ。そんなの人に言っちゃだめだよ。あのおばさんたちも後で3人でお金分けるだけだよ。50ユーロって言ったら大金だよ。
って。
ガックリして、いつも一緒に帰っているベアさんに「あたしトイレでお金拾ったんだけど。。。」っていういきさつを話しているうちに、ベアさんが「あれ!それ
あたしのお金かも!」とズボンのポケットを探り始め。
「今日ガソリンスタンドに行こうと思ったけど、クラスが始まっちゃうから行けなくて、お金をポケットに入れといたんだ。。。けど、無い!!」
と。
たしかにベアさん、クラスの途中でトイレに行っていたのをあたしは見ていたので、そらベアさんのお金に間違いないなーと。
慌ててペーニャに戻ってそのおばさんを探したけれど、もういない、というか、覚えていない。。。。おばさんみんなおんなじに見えるでしょ。
でもピンクのシャツを着ているお友達のおばさんを(というか服を)覚えていたので、その人に、あの50ユーロ彼女のなんだけど。
と、いうと、彼女のテーブルでゲームをしているおばさんも隣のテーブルでゲームをしているおばさんもワイワイし始めあーでもないこーでもない言っているんだけど。あたしは今一つ何言ってるかわからんなー。と思いながら。
結局、お金を預かったおばさんは帰っちゃったので明日来た時に返してもらいなさい、という事になりました。
でも誰もその彼女に電話をするわけでもなく、適当な口約束。。。。本当に返してもらえるのだろうか。。。不安。
今日、ベアさんはお金を取にいったのかなー。
なんか、あたしは悪い事したわけではないけれど、なんかいやーな気持ち。。。
こっそり着服していた方がこんな気持ちにならなかったなー。
で、帰りの車の中で(ベアさんが途中の駅まで送ってくれるのです。ありがたい。)ベアさんが、
今度からお金を拾ったら、
1.誰かが見てないか確認して、カバンなりポケットなりにしまいなさい。
ジプシーの人が見ていたら「それはあたしのだよ。」ってやるけど、それは「違う、あなたのではない」とジェスチャーで示すこと。
(ジプシーの事をスペイン語でヒターノって言うけれど。スペインではフラメンコとかのヒターノと本当に物乞いとか泥棒を働いたりするヒターノと2種類あるのかな。種類は無いよな。ただの貧富の差なのかな。そういうヒターノの事はちょっと差別っぽく呼んだりしている印象。)
2.誰かが、「ここに落とし物をしたんだけど」って言ったら、「何を?」って聞きなさい。まだ拾ったことを言っては駄目。
3.誰かが、「ここにお金を落としたんだけど」って言ったら「いくら?」って聞きなさい。
金額があっていた時点でそれを返せば良い。
そうでなければ、もらって良い。
と。
なるほどねー。
あたしはあまりにも気の良い日本人だわー。
勉強になりました。
あれ、日本でも普通そう??
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