グループエンカウンター(男性参加者)
リエゾンの通常授業はプリントを使った事例研究とグループエンカウンターを出席者全員で行います。
最近新たにリエゾンにこられた方は、個人面談を希望し、通常授業を敬遠する傾向があると中島さんから伺いました。
DV加害者プログラムだから、「どんなヤクザな親父が集まっているのか。」と思って参加を敬遠しているのではと想像しています。
でも、そのようなことはありません。普通の人の集まりです。
エンカウンターでは、家族との関係に悩む方の話を聴き共感したり、親身なアドバイスを送ったりしています。
私も家族と別居していた時は、エンカウンターで正直な気持を話し、共感してもらいながら辛い時期を乗り越えてきました。
自分と家族の間に起こった出来事も、他の方のところでも同じように起こっています。
他の出席者の話として聴くと、自分の状況が客観的に分かるので、その時に自分がどのようにすれば良かったのか。改善策はどのようなものだったのかが見えてきます。
今リエゾンの個人面談に通われている方。
個人面談だけでなく、試しに通常授業にも参加してみませんか?
リエゾンからのコメント
グループは何のためにあるのでしょうか。
DV加害者プログラムのグループを運営されている方はそれぞれの考え方がある事と思われます。
グループは集団心理療法でもあります。
よって、グループに出ている方は否応なしに他者の心理状態の影響を受けていきます。
リエゾンで行っているグループは構成的グループエンカウンターです。
男性たちは本音で語ることが上手く出来ません。自身の立場や、プライドがあり、周りに警戒し、素の自分はなかなか見せられないのです。
その上、共感力が非常に低いという特徴も加わります。妻がただ聴いて欲しかっただけのことに答えをアドバイスしたり、やり方が悪いと批判したりしてしまうことも度々起きてしまいます。
エンカウンターでは、そこを練習します。自分の気持ちを嘘偽りなく妻に伝える練習と、妻の気持ちを共感を持って聴く練習です。
どちらも男性には苦手な分野であります。ニックネーム参加でお互いの本名を知りません。
何度もグループは自己開示(本音)と共感力アップだと説明していても、参加者の中には、
「僕の家はこんなに重たい話にはならないから、参加していても意味がないのじゃないか」
と言う方もいますが、妻の気持ちを聴いてこなかった方が良く言うセリフなんですね。
妻が、子どもを育てるしんどさを話しても聞いていません。周りとの友人関係で揉めた話を話しても聞いていません。親との関係に悩んでいても聞いていません。赤ちゃんがすぐできなくて不妊治療をしている時のつらさを聞いていません。子ども同士のもめ事に心を痛めて話しているのに聞いていません。そして男性たちはこう言うのです。
「そんな面倒くさいこと、そっちサイドで何とかしろよ。俺は働いているだけで精一杯なんだよ。」と。
だからグループの話が重たい重たい話になってしまうのです。とっくに妻たちは重たい話をしていたのにもかかわらずです。
グループに真剣に参加しましょう。本当に妻との対等で尊重しあえる関係性を持ちたいと願っているのなら、グループは必須です。
グループを避けているのは、自分が変わることに消極的なのだと私は感じています。
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