LiveInPeace☆9+25

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

ウーゴ・チャベスの闘いの軌跡と「21世紀の社会主義」(その7)

2013-05-02 | ラテンアメリカ

ウーゴ・チャベスの闘いの軌跡と「21世紀の社会主義」(その7)

チャベスが主導したボリーバル革命は引き継がれていく

 ウーゴ・チャベスが主導したこの14年間の闘いは、その中心となる内容を最も簡潔に表現すれば、米国を中心とする国際的な帝国主義的内政干渉と国内オリガーキーの反革命に抗して、社会主義を創出し確立し防衛することができる人民権力と国際的な力関係をいかに創出するか、ということに集約される。国内においては、人民生活を劇的に改善していった諸種の「ミッション」と、地域住民が自分たちで決め自分たちで実行していく参加型民主主義を体現した「コミューナル・カウンスル(地域人民評議会)」を中心として、人民の能動性を最大限に引き出そうとした。国際的には、ラテンアメリカ諸国の結束を打ち固めることを中心に国際的な反帝勢力の結集によって、帝国主義の介入を阻止する力関係を構築することに精力を注ぎ、それは「ALBA(米州ボリーバル同盟)」、「UNASUR(南米諸国連合)」、「CELAC(ラテンアメリカ・カリブ海諸国共同体)」などに結実した。特に、2011年末に結成されたCELACは画期的なものである。それは、米国とカナダを除くラテンアメリカ・カリブ海域の全33か国によるもので、これまでの米国主導のOAS(米州機構)に取って代わるものである。「米国の裏庭」と呼ばれてきたこの地域が、今や全体として米国から自立する方向へと巨歩を踏み出したのである。
 それらの成果を前提に、昨年10月の大統領選へ向けた選挙公約では、「社会主義に向けて前進するために、われわれは、ベネズエラ社会に依然として存在している搾取と抑圧と支配を打ち砕くことのできる人民権力が必要である」こと、そして今、ベネズエラはそのような人民権力を確立しつつあり、そのもとで「後戻りできない点(the point of no return)」を越えて社会主義経済を確立していく段階に来ていることが、明瞭に提示され強調された。
 ウーゴ・チャベスが先導してきた歴史的な大事業は、彼の亡き後、覚醒したベネズエラ人民によって必ずや実現されていくにちがいない。

(おわり)

(ヒデ)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。