375's ROAD TO BOSTON/ゴールは虹の彼方に

米国在住ランナーの究極目標「ボストンマラソン」とアメリカ50州制覇を目指す人生の旅日記。

【大会レポート】BQ達成!@第2回リホボスビーチマラソン(2011 Rehoboth Beach Seashore Marathon)

2011年12月14日 | 大会レポート 2011



12月10日(土曜日)、米国15州目、デラウェア州のリホボスビーチマラソンを走る。

今年で第2回目。フルの参加者600人台というローカル大会だが、いわゆるマニアックなランナーの間では人気があり、コースと運営に関してはmarathonguide.comのレヴューで★5つの高評価を得ている。実際、ロードとトレイルがうまくMIXされたコースは今までに参加したレースの中で間違いなく5本の指に入ると思えるほどの素晴らしさだった。

スタート時の気温6~7℃。薄曇りで絶好のコンディション。問題があるとすれば中盤で予想される向かい風との闘いだった。

Mile 01: ******(07分33秒)・・・表示見当たらず。
Mile 02: ******(15分06秒)・・・表示見当たらず。
Mile 03: ******(22分39秒)・・・ここまで22分39秒。ということは平均7分33秒(驚)
Mile 04: 分29秒(31分08秒)
Mile 05: 分28秒(39分36秒)
Mile 06: 分30秒(48分06秒)

夏はデラウェア州有数の観光地としてにぎわうレホボスビーチのボードウォーク付近の広場からスタート。おしゃれなレストランやショップの建ち並ぶまっすぐな目抜き通りを走り、北に折れて住宅地のコースへ。海岸近くのオーシャンドライヴを北上していくが、なかなか距離表示が見当たらないまま10分、20分が過ぎていく。ローカルレースではこういうこともあるので、とにかく体感を頼りにしながらペースを刻む。やがて最初の折り返しを過ぎて、ここでようやく3マイルの表示を発見。22分39秒。なんとマイル平均7分33秒で突っ込んでいることに気がついた。身の程知らずに前の方からスタートしたので、速いランナーのペースに煽られたのだろう。ハーフマラソンではあるまいし、こんなペースでは撃沈必至なので、4マイル目以降は自分の力に見合ったイージーなペースに引き下げて走ることにする。

Mile 07: 分35秒(56分41秒)
Mile 08: 分21秒(1時間05分02秒)
Mile 09: 分34秒(1時間13分36秒)
Mile 10: 分49秒(1時間22分25秒)
Mile 11: 分37秒(1時間31分02秒)
Mile 12: 分36秒(1時間39分39秒)
Mile 13: 分23秒(1時間48分02秒)
中間地点通過: 1時間48分54秒

6マイルを過ぎたところでCAPE HENLOPEN州立公園のトレイルに突入。実は3マイルあたりから右のアキレス腱に軽い違和感が出てきたので、足に負担のかからない土のトレイルはありがたかった。牧草地を抜けるとまっすぐに続く木立の道。途中、クリークにかかる木造の橋を越えたりしながら美しい自然を存分に楽しむ。9マイル付近で再びアスファルトの道に出てハーフのランナーと別れたあと、NJ州CAPE MAYへのフェリーが発着しているLEWESの街へ。このあたりで北東からの向かい風が強くなり、足が思うように進まなくなる。通りすがりの大柄なランナーたちを風除けに利用しつつ、忍耐の闘い。「とにかく後半勝負。急がない、あわてない」と自分に言い聞かせながら、足に負担をかけない省エネ摺り足走法で乗り越えるよう心がけた。

ハーフの通過タイムは1時間48分54秒。後半の落差を2分以内に抑えれば3時間40分を切れるペース。最後まで気を抜けないギリギリの闘いになるだろう、という予想通りの展開となった。

Mile 14: 分24秒(1時間56分26秒)
Mile 15: 分32秒(2時間04分58秒)
Mile 16: 分36秒(2時間13分34秒)
Mile 17: 分31秒(2時間22分05秒)
Mile 18: 分24秒(2時間30分29秒)
Mile 19: 分32秒(2時間39分02秒)
Mile 20: 分29秒(2時間47分31秒)

中間地点を過ぎると風光明媚なHENLOPEN岬をめぐるコースに突入。ここからの約3マイルは多少起伏のあるところ。できるだけイーブンペースを保つようにしながら小刻みなローリングヒルを走っていく。道はアスファルトのままだったが、歴史のある灯台をはじめとして次々と変化する景色が素晴らしい。特に14マイル過ぎの坂を上りきったところで一望のもとに見渡せるデラウェア北岸の絶景は感動ものだ。

15マイルあたりからはロックンロール・フィリーの青いシャツを着た男性ランナーとその連れ(こちらも男性)をペースメーカーにして走った。16マイルでエナジーグミを補給。17マイルの給水所で男性2人組をかわし、若干ペースを上げていく。ここからは中間地点まで走った道を引き返すコース。18マイルから20マイルにかけての「30km越えの山場」を無難に切り抜け、いよいよ勝負どころのラスト・クウォーターに突入していく。

Mile 21: 分22秒(2時間55分53秒)
Mile 22: 分17秒(3時間04分10秒)
Mile 23: 分15秒(3時間12分25秒)
Mile 24: 分11秒(3時間20分36秒)
Mile 25: 分05秒(3時間28分41秒)
Mile 26: 分52秒(3時間36分33秒)

さて、ここからがミナコ史上永遠に残るであろう激走。前半を走っている時は「勝負は後半」と言い聞かせ、中間地点を過ぎてからは「勝負は最後の10km」と言い聞かせながらあくまで8割の力で闘ってきたが、ここからは文字通り全力投球。温存してきたエネルギーを全開しつつ、21マイルから思い切ってペースを上げていく。

22マイルで再び州立公園のトレイルに突入。ここからの区間は紫色のウェアを着た大柄な女性ランナーがいいペースメーカーとなった。一度追い抜いたものの、すぐに抜き返され、明らかに相手もこちらを意識している様子。できるだけ引き離されないように、すぐ後ろを追いかけていく。23マイルでさらにペースアップ。何人ものランナーを追い抜きデッドヒートを繰り広げながら、トレイルを抜ける直前の24マイルでついに女性ランナーを振り切った。この時点で「勝った!」と思った。残り2マイル、まだまだ余力がある。なんと38km過ぎになって、いまだかつて経験したことのないようなランナーズ・ハイが訪れた。
まさに異次元空間を飛翔する火の鳥のごとく! 人知を超越するような力が体の奥底から湧き出てくる!

そして25マイル。勝利を確信したウイニング・マイル。目抜き通りの大声援に後押しされ、歴史的なゴールを目指しての全力疾走。万感の思いがあふれ出てくる。
長年待ちわびていた1日! ついにその日は到来したのだ!

Finish Time 3時間38分07秒(自分の時計では3:38:09)

10月のデトロイトマラソンのタイムを3分16秒上回る自己ベスト!
そして・・・2013年ボストンマラソン(レース時55歳)のQualified Timeに到達!

足かけ8年。通算34回目のフルマラソンでようやくここまで来た。
3時間41-49分台でゴールすること17回。
若さや体力などのアドヴァンテージもなく、ひとつの壁を越えるのに膨大な時間がかかったが、地道に走り込んだ距離だけは裏切らなかったということだろうか。

成長が遅いのも、ある意味、亀ランナーの勲章かもしれない。

デラウェア州は建国にかかわった13州の中で1787年12月にアメリカ合衆国憲法を最初に批准した州であることから「First State」と呼ばれるが、自分にとっても念願のBQを最初に達成した州として忘れられない場所となるだろう。


★スタート地点にて。NJ州在住の某「謎のランナー」に撮影してもらう。


★州立公園のトレイルを走る。(オフィシャルフォトによる撮影)


★後ろに「SAVANNAH RD」という表示が見える。おそらく20マイルを過ぎたあたり。
(オフィシャルフォトによる撮影)


★ゴール手前の力走。(オフィシャルフォトによる撮影)


★ゴールの瞬間、手元の時計は3時間38分09秒を示す。2年後の2013年ボストンマラソン出場が確定した歴史的瞬間。


★完走メダルを手に、リホボスビーチのボードウォークで記念撮影。


★特定の時間のみオープンしている「サンタクロースの家」の前で1枚。

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