*アレルギー症状に強力な効果(未熟期ほど抑制率が高い)*
温州みかんの中に含まれる物質「ヘスペリジン」に、強力な抗アレルギー作用のあることがこのほど明らかになりました。近畿大学農学部・久保教授の研究によると、みかんの収穫期や部位によって抗アレルギー作用が異なること、医薬品の抗アレルギー剤や抗炎症剤に近い効き目があることがわかり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状がある人には、かなり有効であるとのことです。
久保教授はまず、7月の未熟期のみかん(直径1.5~3cm)より11月の完熟みかん(5.2~7.6cm)まで、収穫期別に8段階に分けて採取したものをエキスにし、それをマウスから採取したマスト細胞(かゆみの原因であるヒスタミンを放出する)の中に入れ、ヒスタミンがどの程度抑制されるかを観察しました。その結果、第1段階の未熟期の果実では、ヒスタミン抑制率66%、第2段階では38%、以後少しずつ下がって完熟期の第8段階では9%になりました。
また、みかんを「外・中果皮」と「果肉」の2つに分けてエキス化し、部位による作用の違いを調べたところ、全ての段階で「外・中果皮」が果肉より2倍の抑制率があることもわかりました。また、細胞だけでなく、アレルギー反応を起こさせたラットにエキスを経口投与する実験も行ってみました。
これは、ラットの耳にアレルギー物質を接触させ、感作させて投与後の耳の反応(腫れ)を見るものですが、一定時間後、何も与えなかった自然治癒の場合では、耳の腫れはピーク時から20%収縮。しかし、ラットの体重1kg当たり20mgのエキスを投与したグループでは45.3%の収縮率、さらに100mg投与では65.27%もの収縮率となり、大幅な抗アレルギー作用を示しました。強力な抗炎症作用をもつステロイド剤を投与したグループでは収縮率79%だったことから、みかんのエキスがいかに強くアレルギーの炎症を抑えているかがわかります。
みかんの中にはヘスペリジンという物質が含まれており、特に未熟期に多量に含まれていることが、これらの実験から明らかになりました。久保教授は、「人間のかゆみはマスト細胞が破れて、中からヒスタミンが放出されることから始まるが、ヘスペリジンにはマスト細胞の膜を安定化するなどの作用があり、このため細胞が壊れずにヒスタミンが抑制されているのではないか。実験でも、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、じんましんなどのⅠ型のアレルギーに効果が非常に高い」と話しています。
有効な食べ方は、白い中果皮を取らずに食べること。(ヘスペリジンは外果皮と果実の間にある中果皮に最も多い)みかん風呂にする場合は、みかんを5~6個丸ごと入れると効果がある。最も抗アレルギー作用のある、未熟期の摘果したみかんが手に入る時は、輪切りにして天日で乾燥させ、煎じてお茶として飲んだり、入浴剤として利用する、などみかんを有効利用していきましょう。
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温州みかんの中に含まれる物質「ヘスペリジン」に、強力な抗アレルギー作用のあることがこのほど明らかになりました。近畿大学農学部・久保教授の研究によると、みかんの収穫期や部位によって抗アレルギー作用が異なること、医薬品の抗アレルギー剤や抗炎症剤に近い効き目があることがわかり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状がある人には、かなり有効であるとのことです。
久保教授はまず、7月の未熟期のみかん(直径1.5~3cm)より11月の完熟みかん(5.2~7.6cm)まで、収穫期別に8段階に分けて採取したものをエキスにし、それをマウスから採取したマスト細胞(かゆみの原因であるヒスタミンを放出する)の中に入れ、ヒスタミンがどの程度抑制されるかを観察しました。その結果、第1段階の未熟期の果実では、ヒスタミン抑制率66%、第2段階では38%、以後少しずつ下がって完熟期の第8段階では9%になりました。
また、みかんを「外・中果皮」と「果肉」の2つに分けてエキス化し、部位による作用の違いを調べたところ、全ての段階で「外・中果皮」が果肉より2倍の抑制率があることもわかりました。また、細胞だけでなく、アレルギー反応を起こさせたラットにエキスを経口投与する実験も行ってみました。
これは、ラットの耳にアレルギー物質を接触させ、感作させて投与後の耳の反応(腫れ)を見るものですが、一定時間後、何も与えなかった自然治癒の場合では、耳の腫れはピーク時から20%収縮。しかし、ラットの体重1kg当たり20mgのエキスを投与したグループでは45.3%の収縮率、さらに100mg投与では65.27%もの収縮率となり、大幅な抗アレルギー作用を示しました。強力な抗炎症作用をもつステロイド剤を投与したグループでは収縮率79%だったことから、みかんのエキスがいかに強くアレルギーの炎症を抑えているかがわかります。
みかんの中にはヘスペリジンという物質が含まれており、特に未熟期に多量に含まれていることが、これらの実験から明らかになりました。久保教授は、「人間のかゆみはマスト細胞が破れて、中からヒスタミンが放出されることから始まるが、ヘスペリジンにはマスト細胞の膜を安定化するなどの作用があり、このため細胞が壊れずにヒスタミンが抑制されているのではないか。実験でも、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、じんましんなどのⅠ型のアレルギーに効果が非常に高い」と話しています。
有効な食べ方は、白い中果皮を取らずに食べること。(ヘスペリジンは外果皮と果実の間にある中果皮に最も多い)みかん風呂にする場合は、みかんを5~6個丸ごと入れると効果がある。最も抗アレルギー作用のある、未熟期の摘果したみかんが手に入る時は、輪切りにして天日で乾燥させ、煎じてお茶として飲んだり、入浴剤として利用する、などみかんを有効利用していきましょう。
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