地上を旅する教会

私たちのすることは大海のたった一滴の水にすぎないかもしれません。
でもその一滴の水があつまって大海となるのです。

隣人を自分のように【教会は弱者救済を―ローマ法王、 経済的不平等を批判】

2013-11-29 18:47:47 | 今日の御言葉




イエスは言われた。

「『心を尽くし、精神を尽くし、
思いを尽くして、
あなたの神である主を愛しなさい。』

第二も、これと同じように重要である。


『隣人を自分のように愛しなさい。』


「マタイによる福音書」/ 22章 37 39節
新共同訳 新約聖書



神様がいくら愛の方であるからといって
ひとりで愛を味わうことはできません。

人間がいなければ
神の愛も役立たないのです。

そのために神様は
人間救済の課題を
捨てきれずにこられたのです。


神様は唯一のお方であり、
人類は兄弟姉妹です。


言語と人類と文化の違いはあっても、
すべて同じなのが、人間です。




▲ローマ法王に謁見するアルゼンチンの労組メンバー(バチカン、26日) Photo: Reuters
By IAM MOLONEY


教会は弱者救済を―ローマ法王、
経済的不平等を批判

★ウォールストリートジャーナル日本語版 2013年 11月 27日 12:42 JST


 【ローマ】フランシスコ・ローマ法王は26日、8カ月前の就任以来初めての「ミッション・マニフェスト」を発表し、カトリック教会が改めて貧者に的を絞って活動するとともに、グローバル資本主義への攻撃に着手するよう呼び掛けた。

 「Evangelii Gaudium(喜びの福音)」と名付けられたこの文書は、フランシスコ法王がバチカン(ローマ法王庁)の選挙会議「コンクラーベ」で新法王に選出されて以降強調してきた多くのテーマをまとめたものだ。不平等と社会的不公正を糾弾しつつ、カトリック教会に対し聖職者としての使命をさらに深く追求するよう求めている。


 同法王はApostolic Exhortation(使徒的勧告)」として知られる224ページの文書で、異例に露骨な言葉を使いながら市場経済を強く批判した。同法王は「『汝(なんじ)殺すなかれ』という戒律が人間生活の価値を守るための明確な制限を設定しているのとまさに同じように、われわれは今日、排除と不平等の経済に『汝向かうなかれ』と言わなければならない」と述べた。

 そして「このような経済は殺すことになる」とし、現在の経済システムは「その根本において不公正」であると糾弾し、「市場と金融上の投機の絶対的な自立を守る」ものだとした。同法王は、この種のシステムは新しい「専制」を生む可能性があり、それは「自らの法と規則を一方的に容赦なく押しつける」と警告している。

 26日発表の「使徒的勧告」は、フランシスコ法王が全て執筆した最初の主要文書だ。同法王は前任者のベネディクト16世と共同で今年7月の回勅「信仰の光」に署名しているが、これはベネディクト16世が2月に法王を辞任する前におおむね執筆したものだった。

 ワシントンのアメリカ・カトリック大学の神学者チャッド・ペクノルド助教は「ベネディクト16世は国家と市場とを同じように批判していたようにみえるが、フランシスコ法王は、市場には国家よりもはるかに大きな権力があり、人間に対して善と同様に悪をもたらすとの考え方に向かって主導しているようだ」と評した。

 フランシスコ法王は、社会の最も弱い人々、とりわけホームレス、麻薬常習者、難民、移民、そして高齢者に対するケアを促している。

 同法王は文書で、この種の弱者集団に手を差し伸べるにあたって、教会は傷つき、汚れると覚悟しなければならないとし、なぜならそうした教会のメンバーは保護された壁に囲まれた安全な場所(教会)にとどまるのではなく、貧者を支援するために街頭に出るからだと述べた。そして、現代世界の大きな難題として、途方もない所得不平等を生み出している経済システムを挙げ、それは抑圧され疎外された人々を「落伍者」として放置していると批判した。

(ウォールストリートジャーナル日本語版 2013年 11月 27日 12:42 JST)


▲『顔のない独裁者』さかき漣 (2013)
三橋貴明 企画・監修
「過激な自由」がもたらす最悪の未来。

【今日の御言葉】