吾輩とは似ても似つかぬ鳥ではないか・・・と思うのだが、ヒトの目からは区別がつきにくいようである。
解説してみることにする。
吾輩のくちばしは黄色いのだが、先が黒くて赤いのである。
オオセグロカモメのくちばしも黄色くて、先の方に黒くて赤いところがある。
吾輩とオオセグロカモメのくちばしの違い。言葉としては、ほとんど同じだ。でも、違うだろう?
吾輩は黄色で、オオセグロカモメはピンク。この違いはわかりやすいだろう。
吾輩とオオセグロカモメの違い、理解できるようになったかな?
じゃあ、実戦に臨んでみよう。
別にいぢわるをしようというのじゃない。実戦とはこういうものだということを認識しておいて欲しかったのだ。
吾輩も、オオセグロカモメも、くちばしや足を見せるために生きているわけではないのである。
これくらいの距離になったときに、「あれ、足が黄色いのはどっちだっけ?」などと言い出さないことだ。
そのときは、吾輩とオオセグロカモメを間違えるなよ。
さて,私は鳥を写真に写り込ませるのが好きなので,アングルとタイミングを狙っているのですが,鳥の動きが速いのでうまく写すことが出来ません。…「青空にウミネコ」は傑作ですね。
私の好きな,チックコリアの「リターン・トゥ・フォーエバー」の表紙に写っているのはカモメということになっているのですが,翼が長いようにも思えます。
若干ピントが甘いのですが,「とりクン」博士教えてください。
リターン・トゥ・フォーエバーの表紙の鳥が何か・・・については、もちろん、わかりません。あのボケ方では、それこそ「とりクン」でもなければ同定はできないと思います。
でも、「カモメ」でしょうね。たぶん、ウミネコでもオオセグロカモメでもなく、ユリカモメでもない「カモメ」なんだと思います。
「カモメ」という言葉、意味が広いですからね。まず、種としてのカモメ、それから、ウミネコやオオセグロカモメなどを含む属としてのカモメ、ユリカモメなどを含む亜科としてのカモメ、アジサシなどを含む科としてのカモメ、亜目としてのカモメなどがあります。
さらに、海岸で飛んでいる白っぽい鳥はすべてカモメである・・・という考え方もあります。そんなこんなを考えると、間違いなく「カモメ」ですね(笑)
さて,今朝の朝日新聞に<溶ける>について書かれていたのですが,雪や氷が常温で液体になるのは溶けるでも,金属等が高温で液体になるのは<融ける>ではないかと,だいぶ違和感を覚えていました。
#<溶ける>は,水溶液のような状態になることでは?
定義の範囲を広げれば,何でもあり(?)の状態なんですかね。
#アーモンドも,サクラ(属)である。さらに広義には,バラ(科)である。
「溶ける」という言葉には、溶解と融解の両方の意味があると考えるべきだということでしょう。岩が高温で液体状になったものは「溶岩」ですからね。
生物分類学上の定義を一般的な言語として用いようとすると、まあ、メチャクチャになります。
イヌは、ネコ(目)です。
トンビは、タカ(科)を生みます。
最近、カエサルがよくつかうのは「雲のことを水蒸気だ思っている人がいる」という言い方です。
物質の3態(個体・液体・気体)については小学校で習ったりするので、理解している気になっている人が多いわけですが、けっこう怪しいというか、かなり危ないと思っています。
でも、こうしたことも、「水蒸気」という言葉には「気体の水」という化学的な意味だけではなく、「空気とのコロイドとして存在する液体の水」という意味も含まれると考えると、間違っているとは言えなくなってきます。
今、思いついたのは、「酸素がなくても呼吸はできる」という言い方です。これ、世間一般で用いられている「呼吸」という意味からすれば、とんでもない話ということになってしまいます。
科学的な定義を日常言語に持ち込むときには注意が必要だということですね。さもないと、「無神経」ということになってしまいます(笑)
稀には,酸素を用いない無酸素呼吸もあるんですが,一般的には副次的なガス交換を念頭にして,呼吸は「肺」でするものと考える人が多いようです。…有酸素呼吸の場合は,「ミトコンドリア」ですね。
#「溶岩」のご指摘に,納得させられました。
定義のすれ違いは,互いに正しておきたいですね。