茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

おじぎ 真行草

2005-06-07 21:38:46 | 茶道マメ知識
おじぎは普段も大事な所作だが、茶席でも相手への尊敬、相手への心配りとして重要な意味を持つ。
また、おじぎの仕方には真・行・草の三通りがあり、客・亭主とも時と場合に応じて使い分ける。

○真のおじぎ: 両手を静かにひざ前に下ろし、両手のひら全面を畳につけたまま、上半身を自然に曲げて深く頭を下げる。背中は丸めず、手は両方の人差し指をつき合わせるよう注意。
主に、客のおじぎだが、亭主が茶道口で始めと終わりにする一例は真で。

○行のおじぎ: 両手の指の第二関節から先が畳につく程度の深さで上半身を曲げ、頭を下げる。
お茶を頂く際、客が隣の客に“お先に頂戴します”の礼。

○草のおじぎ: 会釈といわれる程度の礼で、指先が畳につく位、頭も高く、顔が見える位の浅い礼。
亭主が点前中での挨拶“どうぞお菓子を”“おしまいにさせて頂きます”など。

形も大事だが、やはり相手への気持ちが形となって表れるものであるから、
心がけていけばきれいなおじぎができるようになると思う。

書道で、楷書・行書・草書というのは聞いたことがないだろうか。
楷書は一番正式なきちんとした形の文字、行書は少し崩した形、草書はいわゆるかな文字のような流れるような形。茶道の真行草もそれと同じだ。
茶道において“真行草”はおじぎだけでなく点前やお道具にも適用され、真の点前には真の道具を使う、という風に連動していくので覚えておきたい。

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