『怪笑小説』 東野圭吾
最近、興味がある東野圭吾さんの作品。が、たくさんありすぎて何から読めばいいのだか…
と途方に暮れ気味な時に目についた『~小説』シリーズ。
短編だし、読みやすいかも…ということで取り寄せてもらいました。
9つの短編から成っていて、どれも身近なありそうで
なさそうな出来事がテーマになっています。
星新一の作品のような『鬱積電車』
年を取ってから弾けてしまった『おっかけバアさん』
国民的アニメのお父さんをパロディーにした『一徹おやじ』
退職された教師の同窓会に教え子が招かれる『逆転同窓会』
たま出版のおじさんが出てきそうな『超たぬき理論』
元NHKアナのスギヤマさんを思い浮かべてしまった『無人島大相撲中継』
筒井康隆的なブラックな作品『しかばね台分譲住宅』
切ない気持ちになる『あるジーサンに線香を』
重松清的な視点の『動物家族』
がははと大笑いできるもの、うーん…と考えさせられるもの、
硬軟取り混ぜて著者の色々な面を垣間見たような気がします。普通ならば本の最後にまとまった解説がありそうなものですが、
この本では作品毎に著者の解説が付いていて、
どういう心境の時に書いたとか、どういうことをヒントに書いたとか
すぐに読めるようになっている点が面白いと思いました。
1995年の発行だけど、入門書としてはGood Choiceだったかも
満足度: