パワー半導体、脱炭素の陰の主役 ❕

　電圧や電流を制御して機器の省エネ性能を高めるパワー半導体。　

　iStockの素材を加工は「これ以上ないタイミングだ」。8月3日、パワー半導体世界最大手の独インフィニオンテクノロジーズのラインハルト・プロス社長は満足そうに語った。半導体の需給が逼迫するなか、この日、16億ユーロ（約2080億円）を投じたオーストリア南部に大口径ウエハー（300ミリメートルのシリコンウエハー）への対応の新工場で生産が始まった。

　9月以降に出荷、4～5年後には年間売上高の約5分の1に当たる約20億ユーロの売上高を上乗せできる。

　自動車向けは（一度スペックインすれば何年も使ってもらえる）富士電機が設備増強（200ミリウエハー）。
　次世代の高周波数対応の炭化ケイ素（SiC）や窒化ガリウム（GaN）ウエハー
は太陽光発電のインバーターと風力発電機に必要。