MAICOの 「 あ ら か る と 」

写真と文で綴る森羅万象と「逍遥の記(只管不歩)」など。

野生の小松菜

2007年11月09日 | たべもの・料理


最近釣りを楽しんでいる川の堤防近辺には、田畑や農家が多いせいか、この時期に蕎麦や菊や朝顔などの花が咲いている。田畑などから種が流れ着いて野生化たものと思われるが、川岸の栄養豊富な土壌に恵まれて雑草に負けることなく成長していた。
小松菜やからし菜もあった。からし菜は川岸には付き物のように見られる種類なのでさほど珍しくもないが、小松菜となるといささか不思議である。いや、不思議に思うのは川岸の自然に慣れていない私だけで近隣の人にとっては当たり前なのかもしれない。

問題は岸辺の小松菜が食べられるか否かである。写真のように立派でかつ美味しそうなのである。当然場所が場所だけに人の手は入ってないから無農薬である。しかも、周りには草が多いので虫も小松菜を好んで食べては居ないようだ。川にはウグイやヤマベ(オイカワ)などが住んでいるので水もまあまあ綺麗である。
と、こんな条件から「もしかすると栽培して売っている小松菜より自然で美味しいに違いない」との結論に達した。
しかし「本当に小松菜?」といえば立派過ぎて自信がない。プランターで栽培したこともあったが下の写真程には立派にならなかったし、スーパーの物だって川岸の小松菜に比べれば貧弱だ。根は短かったもののこれほど立派な根の小松菜を見たことはない。結局これまで経験してきた私の常識では判断できなかったのである。



この根太の小松菜のように、専業外の人は真実を知ることなく日々の糧(かて)を得ているのかもしれない。例えば「鮭の白子」、十数年前までは食べる人もあまりなく、鮮魚店では「魚のあら」扱いで非常に安価なものだった。興味があったので買ってきて(百円程度で4腹分ぐらいあった)塩を振りバターで焼いて食べたが、結構美味しかった。それ以来、旬になると食べていたが「みのもんたの思いっきりテレビ」で取り上げてからというもの「利益を生む食材」としてスーパーなどでも売られるようになった。しかし値段は数倍になった。

日本の場合、糧の真実を知らなくても食品衛生法で守られているのでスーパーで買ったものは安心して食べることが出来る。だが偽装工作などの悪意が絡むと話は別である。そういう意味では「老舗の赤福」より川岸の「根太の立派な小松菜」のほうが安心なのかもしれない。

なお、写真1と写真2は同じ川岸の「小松菜」ですが別の固体です。
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