４ヶ月

今日で、東日本大震災から４ヶ月。

 仙台市内では、合同慰霊祭が行われたそうだ。

 

まだ４ヶ月か、もう４ヶ月か。

人それぞれ、感じ方に差があるのだと思う。

個人的には、「あれからまだ４ヶ月しか経っていないのか」と感じた。

それは日々、あの混乱と不安から脱しつつあることを表している。

 

けれど、４ヶ月経った今もなお、

クーラーもない避難所で、毎日カップラーメンやおにぎりだけを食べて

耐えている人々がたくさんいる。

「もう４ヶ月も経ったのに・・・」と思うのではないか。

ニュースで、仮設住宅の抽選にはずれたお年寄りが、

肩を落とす映像を観た。

 

理不尽な状況にやきもきし、

すべて政府のせいにして批判することは簡単だ。

でも、自分自身の無力を、自覚せずにもいられない。

 

阪神大震災があった時、自分は広島に住んでいた。

若くて、被災地に提供して尚あり余る力があったはずなのに、

その頃の私は「遠くの出来事」と感じていて、

さらに自分のことで頭がいっぱいで、

何の協力も、また、今ほど心を痛めたりもしていなかった。

ただのバカな大学生だった。

今回の震災で、多くの学生たちが、

被災地内外からボランティアで駆けつけているのを見て、

自分が恥ずかしくなる。

 

いまでも、ただのバカな主婦である点で変わりはないが、

自分の無力さを自覚できるようになったぶんだけ、

すこしかしこくなった、と思いたい。

 

話は逸れるが、あの混乱の時、夫が会社に召集され、

一人残されたマンションのベランダに座り込み、

なぜか頭をよぎったのは、

大晦日の「ゆく年くる年」のことだった。

 

毎年、大晦日は、紅白を見届けてから、「ゆく年くる年」を観る。

アナウンサーが「今年は〇〇な一年でした。

今年も暮れゆこうとしています」

などといったことを、静かな声で話す。

 

3月なのに、なんでゆく年くる年のことなんか考えたのか。

自分でもよくわからない。

 

「今年のゆく年くる年を観ることは出来るのだろうか」？

いやいや、そこまで自分はゆく年くる年を、

一年中楽しみに待っているわけではないし・・・

「アナウンサーは、今年をどんな一年だったと、言うんだろうか」？

 

はたして深層心理は謎だが、

とにかく「先も見えない」と感じたあの日から、

気がつけばちゃんと時は進み、4ヶ月が経った。

 

東北地方は今日、梅雨明けが発表された。