菊人形といえば、二本松。今日、初めて見に行ってきた。11月13日まで開催されている。
二本松には、藩政時代から菊の愛好者が多く、昭和初期から街に菊人形が飾られていたという。
戦後になって、「日本最大の菊の祭典」として、霞ヶ城公園で開催されるようになり、
毎年約15万人の入場者でにぎわいをみせた。
だが今年は震災の影響で、規模を縮小して開催、入場料も無料になっている。
菊人形は、『犬神家の一族』のあのシーンが脳裏に焼き付いていて、なんとなく怖いと思っていた。
でも実際には、大河ドラマの出演者に似せた菊人形が並び、とてもおもしろい。
左下は、西田敏行さん。うーん、ちょっとスマート化しすぎ??右、スーパーJチャンネル(福島放送)の取材。27日放送予定だそう。
こういう人形だけでなく、菊のリラックマとか、菊でドラえもん、とかもあればいいのになあ、とちょっと思った。
菊人形は、スタッフの方たちが何時間もかけて手作業で飾り付ける。
今年は規模が縮小されていて、「上の方にはないの?」と来場者に質問され、「はい、すみません」「すみません」と、
何度も謝っておられたのが印象的だった。
50年以上もの長きにわたって「日本最大の菊の祭典」として開催され、地域の人々の楽しみであり、誇りであるこのイベントを、
福島の現在の困難のさ中にも関わらず、開催を決めた二本松の、無言の力強さと共に、
縮小せざるを得なかった「状況」への悔しさを感じる。
お城公園内の遊歩道を散策するだけでも楽しい。紅葉の見ごろは、11月初めだそうだ。
アンケート会場にはひとだかり。アンケートBOXには、あふれるほど用紙が詰まっていた。みんな、どんなことを書いたのだろう。
郵便局の切手販売のブースが出ていて、「日本の山岳」切手シートを見つけた。嬉しくて3シート買った。
切手の絵柄は、富士山、磐梯山、白山、比叡山、石鎚山、岩手山、谷川岳、赤石岳、蒜山、阿蘇山。
どちらから?仙台から。おお、仙台から!と歓迎してくれる。
出身の話になり、三重県だと言うと、また少しどよめく。東北では、三重県人は珍獣なので、この反応にも慣れた。
福島のひとたちが、県外からの来場者を大歓迎してくれていることを感じる。
「せっかく初めて来られたのに、今年は規模が小さくて・・・」と女性職員の方が申し訳なさそうにおっしゃって、
「いえ、だってしょうがないですよ」と私。
なんでもっと気のきいたことが言えないのかと、言ったそばから自己嫌悪・・・
「福島、応援してますから」でも「がんばってくださいね」でも、なんで思ってる言葉が、うまく口からは出ないんだか。
「福島にはよく、来てるんです」とだけやっと伝えると、女性の方が、「だったら!」ととっておき情報を教えてくれた。
特別な菊が、まだこれから咲く のだという。
花弁の裏と表で色が異なり、他には作り方を教えていないので、二本松にしかないのだそうだ。
「去年の画像があります!」と、彼女の携帯の画像を見せてくれた。
小さくてちょっと見えづらかったが、確かにツートンカラーの特別な菊は綺麗に違いない。
その菊は、11月初め頃咲く。その頃もう一度来て、ぜひ見てくださいね!とおっしゃっていた。
その頃には、城内の木々も紅葉がもっと綺麗だろう。菊には詳しくないのだけど、ぜひ見てみたいと思った。
仙台から二本松に向かう際の難関は、東北道の震災後復旧工事による渋滞。
普通なら1時間半もあれば着くところを、今日は工事以外に故障車渋滞も重なって、
倍の3時間半かかってようやく二本松に到着した。
平成24年12月までの平日、昼夜連続車線規制。
土日連休は工事休止なので、土日連休に出かけるのがいいかもしれない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます