金木犀はどこからか香ってくる。
春、動物愛護センターに被災犬のボランティアに通い始めたころは、
犬たちの散歩道には、スミレやオドリコソウが咲いていた。
そのうち、滝のように野生の藤が森を覆い、
藤が終わると、夏。
頭上に咲く、タニウツギのピンクの花を見上げて歩いた。
足元にはガガイモの花。ネジバナ。クサフジ。魅惑的な香りの、ユリ。
田んぼは緑色に輝き、炎天下の中にも、自然の移ろいを感じる散歩道。
そして今、金色の稲は刈り取り時期を迎え、宝石みたいなツユクサもいつしか消えた。
彼らと出会ってから、半年が経とうとしている。
ヨウシュヤマゴボウは実を落とし、ハギやススキが揺れている。
多くの被災犬たちが、飼い主さんの元に帰ったり、
新しい家族に迎えられて去って行った。
でも、ボランティアと共に、センターで紅葉の季節を迎えることになった犬たちも。
彼らは今も、新しい家族との出会いを待ち続けている。
↓ 8番の番号札を付けた、愛称「ハチ」。みんなの人気者。
今日はちょっとしょげた顔をしていたね。(昨日、去勢手術をしてもらったんだ。)
優しいボランティアのSさんに、おしりをくっつけて甘えるブルくん。
この子も、見かけによらず?とっても甘えん坊だよ。ひとが大好き。
ぼくはおじいちゃん。ゆっくりまったり、過ごしたい。
被災犬のお散歩に行く途中、愛護センターの保護犬たちのお散歩に行きあった。
かっこいい女性職員さんと一緒。みんな、とっても嬉しそうだね。
センターの保護犬たちも、どうか新しい家族と出会えますように。
被災犬のお散歩コース。あそこのT字路までだよ。
草むらでひとやすみ。すっかり涼しくなって、犬たちもボランティアも、お散歩が楽になった。
心地よい風の中にも、これから来る寒い季節の訪れを感じる。
被災犬たちをあたたかい家庭に迎え入れてくださる方、お待ちしていますワン。(被災犬一同)
昨日の夜、センターのホームページを見ていたら
33番の人気者くんが今日行ってしまうと書いてあって
秋休み中の娘にせがまれ、一緒に最後のお散歩とお別れしてきました
犬たちが減っていくのは、喜ばしいことなんだけど、ちょっとさびしいですね
幸せになってほしいですね
娘さん、とても可愛がってらしたから、淋しがっておられるでしょうね
私は今週まだ一回もお散歩ボラに行っていなくて、(明日いきますが)
私は、彼らを可愛がっても、ほんの数時間。
その、自分の無責任さを考えると、
彼らが、里親さんの家庭に引き取られて、
家族の愛情を独占出来て、
不安な思いをすることがもうなくなる、と考えると、
本当に心から「良かった!!!」と思います
愛着のあった子なら、尚更そう思う。
いや、たしかに淋しいんですけどね
彼らが家庭で、可愛がられている様子を想像すると、
とても幸せな気持ちになります。
これから寒くなってきますが、がんばりましょう