これから暮らす街

 熊本へ家を探しに行って、今日仙台に帰ってきました。
仙台空港→福岡空港→博多駅から新幹線さくら→熊本

５泊６日の短い熊本滞在の間にも、九州の、ひとのあたたかさに触れ、すっかり九州を好きになって戻ってきました。
新しい家は、熊本城の近くにあって、周辺には美術館や博物館があり、緑に囲まれたところです。
熊本市内は、路面電車が走っています。
落ち着いた城下町であるところや、アーケード街など、仙台にそっくりなところもあって、不思議な気持ちがしました。

 熊本は、「自然豊かな場所で暮らしたい」という私の希望が、そっくりそのまま叶えられたような場所でした。
新居から車で1時間も走ると、阿蘇の草千里があります。
どこまでもどこまでも続く草の海、これから何度でも来よう、と思いました。
4年間暮らした東北を愛したようにまた、熊本も大好きな街になる予感がします。

でも熊本へ飛ぶ直前に、
4年間の私の東北愛が根底から覆るのじゃないかと思う程の、心傷つく出来事があったのでした。
熊本へ発つまでの数日間、悲しくて、毎日涙があふれてとまりませんでした。
熊本での忙しさに紛れてきっと忘れてしまうだろう、ということを期待していたけれど、
今日、仙台空港に着いたら、やっぱりまだちくりと胸が痛むのでした。

だけど、仙台での4年間、私は自分に出来る限りのことを、一生懸命やってきたと胸をはって言うことが出来るし、
なにより大自然や動物たちと過ごした時間は私にとって、一生のかけがえのない宝物。
そんなキラキラした思い出までも、「思い出すのがつらい」というようなことにはしたくない、
と心の底から思うので、「忘れる」のではなくて、
「辛いこともあったけど、それ以上に私は東北を愛して、素晴らしい時間を過ごしてきた」
ということを、しっかり胸に刻むことに決めました。

上の写真は、阿蘇の草千里です。今回はカメラを持って行かなかったので、携帯カメラで画像がよくないのが残念。
いつもなら辞令から2週間で任地に行くのですが、今回は時間的に余裕があって、あと2週間ほど仙台にいられる。
残りの時間をゆっくりと、心穏やかに過ごしたいと思います。