ボランティアをしている被災犬保護の施設に今日、一台のバスが来ました。
私が犬のお散歩から施設に戻ると、駐車場に観光バスが停まっており、
3~40人の人たちが、既に犬たちのスペースになだれ込んでいるところでした。
そのようなことがあるのを聞いていなかったので、何事かとちょっとびっくり。
話を聞くと、被災地見学のツアーの人たちだということでした。
私はその場にいなかったけれど、
ツアーの方々がバスから降りるなり、バシャバシャと写真を撮り始め、
犬たちが怖がって騒ぎ、ボランティアさんたちはとても不快な思いをしたようです。
私は、そのようなツアーがあることは、Twitterでは既に夏ごろ話が出ていて知っており、
ツアーに対する驚きは既にその情報を読んだ時に持ったので、
今日は、「これがそうなのか」という思いでした。
Twitterでは、
「被災地ツアーというような形でもいいから、多くのひとに来てもらいたい」という声もありました。それを読んだ時は、
甚大な被害を受けた沿岸部、そこに住んでいるひとにしかわからない思いもあるのだ、と感じました。
けれど、Twitterで情報をやりとりしているひとはごく一部であり、
当然、被災地のひとたちがみんな、そう思っているわけではないのでしょう。
それぞれの立場があり、どうやってでもひとに来てもらわなければ経済生活が復興しない、と考える人もいるし、
津波に家を流された多くの人々からすれば、言に尽くせない複雑な思いを抱くこともあるのだと思います。
被災犬たちのことに話を戻せば、犬たちの中には、
震災によるやむにやまれぬ事情で、飼い主さんが泣く泣く手放さざるを得なかった子もいます。
また、仮設住宅などに住んでおられるために、一時預かりになっている、譲渡対象でない犬たちもいます。
そして、「撮っていいですか」のひとこともなく、いきなり大勢の人たちに写真を撮られたボランティアさんたちは、
「まるで檻の中の動物になった気分」だったと言います。
私達は「被災地」とはいえ、幸い、支援を出来る立場にありますが、
見世物のように写真を撮られれば、誰でも気分はよくありません。
これがもし、沿岸部の被災地だったらと考えると、想像するのも胸が痛みます。
ツアーの方たちはとても嬉しそうな表情であちこち撮影しておられました。
もちろん、愛情を持って世話をされている犬たちをみれば、笑顔になるのは当然だとも思えます。
犬をみれば誰だって笑顔になる。
参加されている方々はおそらく、震災の現状を自分の目で確かめたい、
次の防災に役立てたい、と支援の強い思いを持っておられる方ばかりでしょう。
被災地以外では風化しつつある震災報道、そんな中で、
心にとめていて下さる意識の強い方々であることは間違いありません。
それは息の長い支援を必要とする東北にとって心強いことだし、
今後またどこで起こるかわからない災害に備えること、
例えばそういう時にまた、今日見学に来られた方たちが同じように、
被災した犬たちを救ってくださるきっかけになるに違いありません。
被災犬をみた後は、石巻のがれきを見に行く行程になっているというお話でした。
震災に対する意識の高い方々にとっては、きっと解りきっていることに違いありませんが、
被災地に住む人々の感情は一様ではありません。
どうかそのあたりの機微を感じとり、思いやりの心を携えて、東北を見つめて欲しいと願います。
昨日とは一転、今日はそんなことになってたんですねー。
ワンコたちの騒ぎっぷりが目に浮かびます...。
私は明らかに昨日の散歩で風邪引きました!
来週までに治るかなー。
でも散歩は絶対行きます!!
お仕事も忙しいのに、本当にいつもありがとうございます。
犬たち、再び、たくさんになりましたよね。
昨日はボランティア3人だったのに、5匹行きましたよ。
7・5㎞!!
後半、歩きながら半分寝てました。
「元気」ちゃんにひきずられながら歩きました(笑)
風邪、大丈夫ですか?
くれぐれも無理はしないでくださいね
私も前、ケガで休んだし
急に写真など撮られたらワンちゃんもビックリした事でしょうね
そんな見るだけのツアーなんて被災者を逆なでしてるようなもの
まして写真などそちらこちらで撮られたら決していい感じはしないと思います
確かに来て欲しいという人もいるでしょう
でも見物では無く違うかたちのツアーであってほしいですね
デリケートな問題ですね
震災関連では、本当にデリケートな問題が多いですね。
一概に、これはいい、これはだめ、
と言うことがとても難しい。
でも、実際にあの時ボランティアさんたちが感じた感情を、
知ってもらうことは大事だと考えました。
震災では他にも、原発問題、仮設住宅の問題、被災動物の問題など、
本当にたくさんの胸を痛める出来事がありますが、
でも考えてみれば他にも、
動物虐待、絶滅危機の野生動物、温暖化、DVや児童虐待、親を失った子供たち、食糧危機、人口問題など、
知らないけれど、誰かが悩んでいる問題が、世の中には溢れかえっているのだな、と最近ふと感じました。
世の中は悩みだらけだ、と。
何かの本で、「地獄とは、現世のいまこの場所のことである」と読んだ気がしますが、
実は本当にそうなのかも。
でもすべての問題を、個人でぜんぶ悩むのは現実問題として無理。
自分になにが出来るか、小さなことひとつでも見つけられたら、いいのかな、と思いました。