犬とハナウタ

山歩きブログだった「山とハナウタ」改め「犬とハナウタ」として再スタート。雑種犬ゆめとの暮らしや日々のことなど。

災害ボランティア⑦

2012-03-24 | 災害ボランティア

今日は、西本願寺災害ボランティアセンターでの作業でした。何度か来た、若林区荒浜の辺り。

いったん、津波復興支援センターに集合して、それぞれの作業場に配属されます。

津波の水位がくっきりと残る壁を、改築のため、ボランティアの手で解体していきます。

壁の解体は以前もやったことがあったので、

だいぶ私の手際もよかったような気がしています。

今後ほかで、家の壁を解体する必要が出てきたとき、必要なものやコツが分かる。

 

家主不在のお宅の庭には、2匹のわんこがつながれていました。

最初は、「大丈夫なの?」「ごはんは?」とみんなが心配顔になったのですが、

犬たちはどこふく風。 なに不自由していないような、穏やかな表情でした。

仮設に暮らす飼い主さんが、朝と晩と、来てくれているそうです。

ふと、「そうだよね」と思いました。

3月11日に終了した被災犬ボランティアを通して、また、震災後に出会った人たちを通して、

被災した動物の飼い主さんたちがどんなに、助かった命を慈しみ、心をかけているか、

生きる支えともいえるほど、愛情を注いでいるか、目の当たりにしてきた。

彼らも安心して、この家で再び、家族みんなで暮らせる日を待ってる。

 

よし、この犬たちのためにもがんばるぞ!と奮起して、

任された脱衣所の壁をドンガシドンガシ壊しました。

私の背丈よりもずっと上にある津波の跡も、粉々に壊しました。

早く綺麗なおうちが完成して、新しいスタートが来ますように。

 

災害ボランティアで何軒かのお宅で作業をさせて頂いたけれど、

そのお宅がその後どうなっているかとか、私達が見に行くことはないし、

じぶん達が作業したその後がどうなったか、知ることはたぶん、ない。

でもきっと、ボランティアたちの誰もが、

そのお宅の家族の、動物たちの、幸せな未来を心に描きながら、

それだけを糧に作業に没頭している気がします。口に出さなくても伝わる、共通の思い。

成果を求めず、ただ、いま目の前のやるべきことをやる。

ボランティアの作業はどこか、祈りにも似ている。

 

津波復興支援センターに戻ると、スタッフさんたちが、ミネストローネを作ってくれていました。

私が、「うどんが入ってて美味しい!」と言ったら、「それ、マカロニね」と笑われました。

今日の空は、青がとても綺麗でした。


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