冬になったので、きのこ夫婦は積雪のある高い山には登らなくなりましたが、
東北の高山を上から並べてみると、
燧ケ岳(ひうちがたけ)(2356M) 、鳥海山(ちょうかいざん)(2236M) 、
飯豊連峰飯豊本山(2105M) 、岩手山(2038M) 、吾妻連峰西吾妻山(2035M)、
飯豊連峰北股岳(2025M)となり、いずれも3000Mに満たない山々です。
日帰り登山をメインにしているため、
上記のうちで、きのこ夫婦が登ったのは、吾妻連峰西吾妻山のみ ですが、
2000M,1000M級の山でも、高山に劣らない景観を誇る山が少なくありません。
岩波新書『山の自然学』を読むと、興味深い内容を知ることができます。
吾妻連峰西吾妻山(2035M)
飯豊本山や朝日岳、月山、鳥海山など日本海側の多雪地帯では、
景観上、高山帯によく似ているため、「偽高山帯」と呼ばれるそうです。
この高山に似た景観は、ミヤマナラ、ミヤマハンノキなどの
低木が優占することからきており、この現象は、
氷河期が関係しているのだそうです。
磐梯山(1819M)
秋田駒ケ岳(1637M)
月山(1984M)
また、日本の森林限界は、同緯度で比較すると、世界で最も低いということ。
(※森林限界=高木が、森林の状態で生育できる限界。
森林限界より上では、ごつごつした岩場になったり、
背の低い木しか生育していません)
日本アルプスの森林限界が2500M~2600Mであるのに対して、
ほぼ同緯度にある黄河源流地域では3750M~4000M、
ロッキー山脈では3700Mで、、日本より1000M以上も高いのです。
日本の山岳の特異な点はさらにあって、
上の秋田駒ケ岳は、今年の6月19日、
月山は、7月31日に撮影したものですが、
ところどころ残雪があるのがわかると思います。
日本では夏山の残雪はそれほど珍しいことではありませんが、
夏山で残雪が見られるのは、日本の高山の他、
ニュージーランド南アルプスや
アメリカのロッキー山脈の一部とカスケード山脈、
南米のパタゴニアあたりだけなのだそうです。
月山や鳥海山、飯豊山、谷川岳、
あるいは北アルプスの立山や白馬岳など日本海側の山地は、
冬季、世界一の多雪にくわえて、世界一の強風にさらされるため、
夏の残雪や万年雪など、
世界でも少数派に属する景観を作り出しているということです。
この本では、日本の山岳と氷河時代の関係について、
さまざま述べられていますが、氷河時代について、おもしろい記述があります。
この本は全228ページからなる文庫本なのですが、
この本の最初の頁で地球が誕生したとして、
最期の頁の最後の文字が現在にあたるとした場合、
氷河時代はいったい何頁からはじまるだろうか。
(中略)
一頁が2000万年、一行は130万年あまりとなる。
また、一行は42字だから一文字は3万年。
つまり氷河時代が始まった時代は
最後の頁の最終行であり、
一万年前はなんと最後の一文字におさまってしまう。
地球史で考えた場合、氷河時代はいかに現在に近いか、
実感されるのではないか。」
ちなみに、北上山地の徳仙丈山の地形は>「周氷河性波状地」といい、
氷河時代の影響を受けた地形のひとつだそうです。
同じ周氷河性波状地には、北海道北部や東部のゆるやかな景観、
宗谷岬などがあるそうです。
徳仙丈山
写真撮影/きのこ
東北の高山を上から並べてみると、
燧ケ岳(ひうちがたけ)(2356M) 、鳥海山(ちょうかいざん)(2236M) 、
飯豊連峰飯豊本山(2105M) 、岩手山(2038M) 、吾妻連峰西吾妻山(2035M)、
飯豊連峰北股岳(2025M)となり、いずれも3000Mに満たない山々です。
日帰り登山をメインにしているため、
上記のうちで、きのこ夫婦が登ったのは、吾妻連峰西吾妻山のみ ですが、
2000M,1000M級の山でも、高山に劣らない景観を誇る山が少なくありません。
岩波新書『山の自然学』を読むと、興味深い内容を知ることができます。
吾妻連峰西吾妻山(2035M)
飯豊本山や朝日岳、月山、鳥海山など日本海側の多雪地帯では、
景観上、高山帯によく似ているため、「偽高山帯」と呼ばれるそうです。
この高山に似た景観は、ミヤマナラ、ミヤマハンノキなどの
低木が優占することからきており、この現象は、
氷河期が関係しているのだそうです。
磐梯山(1819M)
秋田駒ケ岳(1637M)
月山(1984M)
また、日本の森林限界は、同緯度で比較すると、世界で最も低いということ。
(※森林限界=高木が、森林の状態で生育できる限界。
森林限界より上では、ごつごつした岩場になったり、
背の低い木しか生育していません)
日本アルプスの森林限界が2500M~2600Mであるのに対して、
ほぼ同緯度にある黄河源流地域では3750M~4000M、
ロッキー山脈では3700Mで、、日本より1000M以上も高いのです。
日本の山岳の特異な点はさらにあって、
上の秋田駒ケ岳は、今年の6月19日、
月山は、7月31日に撮影したものですが、
ところどころ残雪があるのがわかると思います。
日本では夏山の残雪はそれほど珍しいことではありませんが、
夏山で残雪が見られるのは、日本の高山の他、
ニュージーランド南アルプスや
アメリカのロッキー山脈の一部とカスケード山脈、
南米のパタゴニアあたりだけなのだそうです。
月山や鳥海山、飯豊山、谷川岳、
あるいは北アルプスの立山や白馬岳など日本海側の山地は、
冬季、世界一の多雪にくわえて、世界一の強風にさらされるため、
夏の残雪や万年雪など、
世界でも少数派に属する景観を作り出しているということです。
この本では、日本の山岳と氷河時代の関係について、
さまざま述べられていますが、氷河時代について、おもしろい記述があります。
この本は全228ページからなる文庫本なのですが、
この本の最初の頁で地球が誕生したとして、
最期の頁の最後の文字が現在にあたるとした場合、
氷河時代はいったい何頁からはじまるだろうか。
(中略)
一頁が2000万年、一行は130万年あまりとなる。
また、一行は42字だから一文字は3万年。
つまり氷河時代が始まった時代は
最後の頁の最終行であり、
一万年前はなんと最後の一文字におさまってしまう。
地球史で考えた場合、氷河時代はいかに現在に近いか、
実感されるのではないか。」
ちなみに、北上山地の徳仙丈山の地形は>「周氷河性波状地」といい、
氷河時代の影響を受けた地形のひとつだそうです。
同じ周氷河性波状地には、北海道北部や東部のゆるやかな景観、
宗谷岬などがあるそうです。
徳仙丈山
写真撮影/きのこ
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