今日、北海道札幌市内の旧クマ牧場に、行政の立ち入り検査が入ったニュースを観た。
7年前に閉鎖された、「定山渓熊牧場」。
劣悪な環境でヒグマ十数頭が「飼い殺し」にされていたという事件だ。
食事は一日1回で、コンビニ弁当の残りなどを投げ入れるだけだったという。
何年か前にも、犬とのふれあいを謳ったテーマパークが閉鎖され、
犬たちが小さなケージの中に入れられたまま置き去られ、
目を覆うような酷い状態になっていた事件があった。
人間のために働いてきた犬たちに対して、最低の仕打ち。
自分が日本人であることが恥ずかしいと思う。
日本人は動物愛護に関する意識が、先進国中で最低ランクだ。それは間違いないです。
年間何万頭もの犬猫たちが殺処分されるような国は、欧米にはありません。
ドイツには、犬猫の殺処分施設はひとつもなく、その代わり、動物の里親探しのための、
「動物の家」というシェルターが500を超える数、存在します。
要らなくなったからと、安易に犬や猫を捨てる飼い主の多い日本のモラルは、とても低いのです。
日本人一同、自覚すべきです。
話はクマに戻り。
お盆休みに北海道に行き、野生の子グマに遭遇したことが、深く印象に残った。
公共の機関としては、旭川動物園と二つのクマ牧場を見て回った。
更新がのびのびになっていたのだが、このニュースを機会にUPすることにした。
クマ牧場の在り方というものについて、自分は熟考してこなかったので、どうこう述べる資格を持たないが、
私達が見てきた北の森ガーデン熊牧場の飼育スペース内は、コンクリートだが清潔で、遊具もあり、
日本全国にある、動物園の熊の環境に近かったと思う。
(ただし、旭山動物園は除く。旭山動物園は別格だと思うので。)
自然な姿は野生なのであり、狭いコンクリートのスペースに閉じ込められて、給餌を待つだけ、という生涯は、
動物にとっては辛いものなんだろうな、とは感じた。
でもそれは、一般的な動物園でも、少なからず誰もがどこかで感じることだろう。
北の森ガーデンヒグマ牧場の熊たちは、手を上げたり、お願いのポーズをしたりして、おやつをねだる。
例えば事故に遭って保護された熊なのかもしれないし、親とはぐれて連れて来られたのかもしれない。
そのへんの事情をなにも知らずに、「可哀そう」とか言うのは憚られる。
動物が喜んでいるか悲しんでいるかは、実際に世話をしている人間にしかわからないと思う。
(事件のあったクマ牧場は別として。愛護団体が訴えてくれてよかったと思う)
北の森ガーデンの熊たちは、表情に余裕があったし、穏やかそうだった。
愛情を持って世話をされてなければ、ああいう表情にはならないのだろうと思う。
また、熊牧場で生まれた熊なら、その環境が当たり前だと感じるのかもしれず。
でも私も、園の出口で、すこし気になったので受付の女性に聞いてみた。
「餌は、お客さんからもらうビスケットが全部じゃないんですよね、他に食事は?」
「夕方にやりますよ。係が来ると、もうわかってて、早くくれ~って扉を叩くんですよ(笑)」
そして、私の気持ちを見透かされたように、笑顔で仰った。
「大丈夫ですよ」
では以下、北の森ガーデンのヒグマたちです。
お客さんにポーズをとって、おやつをねだります。
年をとっていて、あまりおやつに興味のない熊もいます。
穏やかで、のんびりした熊さんたちでした。
たくさんのお客さんが来てくれることが、熊たちにとって幸せなこと。
旭川に行ったら、ぜひ層雲峡近くの、北の森ガーデンへ、熊たちに会いに行ってくださいね
次の記事では、サホロリゾートの「ベア・マウンテン」をご紹介します。
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