今回は午前7時35分に実家到着。
着替えてから祖母に尋ねたら、この日は祖母による直売用のパッケージングなし。
そのままサブ農産物の畑へ。
この日から違う品種の予備剪定です。
これまでは50センチ~4メートルの枝を棚から引き抜いたり、その枝を80センチくらいに切り分けるのが私のメイン作業でした。
今度の品種は1~6メートルの枝で、細かな側枝がたくさんあります。
そしてもっと困るのが、枝自体が直線的で、なんとなく釣り竿のようなしなり方で、扱いがちょいと違います。
前回までの慣れは通用しない感じです。
今回も父の後ろについていきながら剪定枝の整理をしていきます。
でも見ていると、これまでの剪定よりもかなり単純に枝を切る様子が分かりました。
私「お父さん、もしかしてこの品種って、剪定が簡単?」
父「そうだな、これは何にも考えずに切れるな。ほらここは2芽残して切ればいいんだ」
内心「何も考えずに切る」って、そりゃあプロの父からしたらそうだろうけれど、素人の私にはそうならないよ…。
さてこの日は兄も別の作物の手入れで農園へ来ていました。
ムリしない程度には動けるそうで、今のところ思ったよりも後遺症がなかったみたいです。
その点では拍子抜けな感じだそうです。
ただ後遺症の1つに便秘になりやすい、が絶賛発動中だそうで人生初の便秘を経験中だそうです。
便秘が精神的に影響を与えるが意外と大きいそうで、兄の周りの便秘気味の人々から「便秘ごときでそんなに落ち込む!?」と言われてさらに気落ちするそうです(苦笑)
この日、母がシロップ漬けを試食してみて、と1つ摘まませてくれました。
生産者による加工食品の研究会の成果だそうですが私の正直な感想は「私、もっと旨いモン知ってる、って味がする、安い中国産の缶詰って感じの味だし食感も悪いね。これを販売するのにこの辺の統一ブランド名を使ったらブランドが笑われるね」。
元になっている農産物は品種そのものが食用ではなく、花粉採取用品種。
食用にしない品種を食用にしたい、というのだから加工するしかないということですが、正直、この食味ではリピーターがつくとは思えない程度でした。
当地の隣接自治体では、実家と同じ農産物を生産しています。とくに南の方角の地域ではここ3年くらい生産状況が芳しくないそうです。
兄曰わく「うちだったら、販売できないどころか捨てちゃうしかない農産物を販売していて、Googleのクチコミでできの悪い農産物の写真が晒されている」とのこと。
理由は栽培方法が古い技術、農薬の節約のし過ぎ、生産者の高齢化が複合的なので、その地域のJAが他の作物に切り替える方針をとっている、とのこと。
将来的には生産者数が減るので地域全体の生産コストが上がるので、ますます生産が難しくなってくるなぁ、と負のスパイラルに陥るンです。
そういうことも農業者には悩ましいこと、将来も農業を続けられるのかという悩みに繋がります。
今年は国際情勢から物価高が続いています。
実家で使う肥料も農薬も生産資材も梱包資材も、ぜーんぶ値上がり。
肥料なんて種類によっては4割以上値上がりですって。
このコスト高の中でこの先、実家が農業を継続できるのか、と不安にならざるを得ないです。
私にとって両親の高齢化、兄の健康状態だけが心配事じゃあないンです(沈)
私が子どもの頃から見てきた風景が、自分が生きているうちに畑じまい、山じまいになって消えていく終焉の姿を見ことになるのだろう、と予測しています。
原風景を無くす、その日その時まで後悔なく。
そう思ってお手伝いを続けていこうと思います。