まさかの3度目となる90代老婦人達との温泉旅行にやって来ました。
メンバーは、S叔母、私の祖母、S叔母のお姑さんのKさん、私の4人。
Kさんは、私の祖母と同い年で91歳で軽い認知症があります。
祖母とKさんは20代からの顔見知りで、S叔母の結婚により親戚付き合いが始まった関係です。
今回も小田急線新百合ヶ丘駅から合流してロマンスカー(小田急線の特急列車)で箱根湯本駅まで行きました。
ここからタクシーで芦ノ湖畔の元箱根港に向かいました。
この近くにある絹引きの里(きぬびきのさと)といううどん屋さんで昼食をとりました。
うどんと言っても、メニューによっては蕎麦と変更できますし、うどんが丸細うどん(まるぼそうどん)です。
最近はお店でたべるうどんが、讃岐うどんのように太いうどんが多いのです。
でも私の実家近くでは30年くらい前までは、うどんは細うどんか太うどんを選べたのですが、最近は見かけなくなりましたねぇ。
しかも丸細うどん自体が珍しくなりつつあります。
(丸細うどんは、冷や麦とスパゲティの中間くらい太さです)
食後、海賊船(遊覧船)に乗りました。
元箱根港(もとはこねこう)から桃源台港(とうげんだいこう)まで25分で行き、ここで船を乗り換えて桃源台港から箱根町港(はこねまちこう)まで25で行きました。
海賊船の1番先端の部分です。
この場所は特別船室で別料金が発生しますが、ぜひともこの風景を老婦人達に体験してもらいたくて、チケットを購入しました。
じつは私も初めての経験です。
ちなみに最後に海賊船に乗ったのは小学生時代ですから、35年くらい前でしょうか。
意外と楽しめました。
このあと箱根町港で下船して、箱根関所跡を見物しました。
この港から関所跡までは徒歩で移動しましたが、途中に箱根の寄木細工の土産物屋さんが多くて、すこし見物をしました。
本来、寄木細工は畑宿(はたじゅく)という旧東海道沿いの集落が本場なのですが、観光施設の周辺にも土産物屋さんでたくさん扱っています。
これまで、この一行での箱根旅行では、寄木細工の店に立ち寄ったことが無かったので、目の保養にもなりました。
関所跡には、私は昨秋MIFさんと見物しましたが、S叔母、Kさんはたぶん初めてとのこと。
祖母は2~3年前に見たと言っていました。
ここですこし雨が降ってきましたので、茶屋で休んだり、資料館に立ち寄ってから、隣の敷地である恩賜箱根公園からバスで元箱根港に向かいました。
本当は箱根町港に戻って、船で元箱根港に行けば10分程なのですが、老婦人達が少々疲れて来たみたいなので、バスで行った方が楽だと判断しました。
元箱根港からはホテルの無料送迎バスに乗りました。
ホテルはKさんのご主人(S叔母のお舅さん)が資金援助してくださり、なおかつS叔母のご主人(私の叔父)が手配してくださったのですが、箱根湖畔で有名なホテルの1つに宿泊となりました。
そのホテルは、いつかは泊まってみたいと思ったことはあっても、まさか今回がその「いつか」だとは思っていなかったです。
そう、自分では選ばないようなホテルだったのでかなり腰が引けました。
ここはラウンジです。
お部屋もとても素晴らしく、一行の誰もが「広すぎて使いづらい」と言うくらいでした。
なにせ私が1番背が高く、あとの3人は150センチに満たない身長で痩せています。
そりゃあ広すぎて、テレビの前のソファセットにちょこんと固まって座るよねぇ、と。
食事もとても素敵で美味しかったです。
秋にちなんで、うさぎや満月を象ったり、ススキの穂が添え物でありました。
とくに松葉に似せて、茶そばを揚げた飾りがとてもかっこよかったです。
今日、Kさんには3か月ぶりに会いましたが、ちょっと私のことが分かりづらかったみたいです。
祖母が「私の孫よ、Sの姪っ子」と説明しましたが、分かりづらかったのかな?
私自身、もっと認知症が進んだ方と仕事で接した経験もあるので、ムリに理解してもらうつもりもありません。
それよりも親切に接して、敵意が無いことを認めてもらう方が先決だと判断しました。
関所跡の茶屋で2人っきりになったときに、Kさんから「あなたはどうして年寄りに親切なの?」と尋ねられました。
私は「いえいえ、普通のことですよ」とお答えすると、Kさんは「あなたは年寄りと一緒に暮らしたことがある人なのね」とニッコリ。
私も「そうですね」とニッコリ。
たぶんKさんにとっては、S叔母や私の祖母の知り合いの介護関係者だと感じていたみたいです。
今回は、最後まで私の名前を呼ぶことはありませんでしたが、素敵な笑顔を拝見できたので、喜んでいただけたかな?
わたしにとって祖母もKさんも杖無しで箱根まで旅行に来られるのですから、その方がウルトラ超絶嬉しいことです。
祖母もKさんも、人生のボーナスタイムなのです。
楽しいひとときを過ごして、思い出の1つにしていただければ、私も嬉しいです。
さて、明日も楽しむぞ!