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『蒼穹の昴』人物図鑑 

2022-12-03 19:49:23 | 日記

2022年11月30日 初めての東京宝塚歌劇場での観劇

帝国ホテルの真向かいにあって、なかなかの佇まい

午後からの公演と言う事もあって帝国ホテルで日本で初めてバイキングスタイルを取り入れたと言うレストランでランチバイキング

さすがは帝国ホテル

バイキングと言えども一品一品がどれも美味しい

特にケーキが絶品

どれひとつもハズレがなかった

 

お腹を満たして、いざ生まれて初めての東京宝塚歌劇場へ

 

中に入ると宝塚大劇場よりも小振りな深紅の絨毯の階段

その右隣には白いクリスマスツリー

 

キャトルレーヴはほんの少し

敷地面積を考えると仕方のない事

 

それでも東京宝塚劇場に来た記念にと発売になっていた咲ちゃんの来年のカレンダーをゲット

いいお土産が出来た

 

 

 

記念すべき東京宝塚の「蒼穹の昴」の公演は5回目

そこでこの素晴らしい「蒼穹の昴」を忘れないよう人物像のお復習

なにせ登場人物の名前が難しい

日本語読みと中国語読み

漢字を日本語読みで覚え

読み方は中国語読みでと思ったものの、これが難解

それでも、この時代の歴史の流れも頭に入れたくて何度も挑戦

 

「蒼穹の昴」の人物像を頭の中で整理仕切れず書いて置こうと思った次第

 

 

 

原作は浅田次郎

脚本.演出は原田諒

原田諒には色々問題はあったが素晴らしい大作に変わりはない

 

 

 

梁 文秀(リァンウェンシウ) 彩風咲奈

河北.直隷省静海県 梁家屯の地主の次男

李春児の兄とは義兄弟の契りを交わした間柄

光緒十二年の科挙に首席で合格し進士となる  

原作者浅田次郎が描き出した架空の人物

文秀役の咲ちゃんが美しく凄まじくカッコいい

そしてセリフも凄まじく長くカッコいい

咲ちゃん、あの長いセリフを一言足りとも間違えづに言えてしまう

さすがは咲ちゃん!

私を生まれて初めての魂震える心震える凄まじい感動へと導いてくれた

ありがとう咲ちゃん!

 

 

 

李 リンリン 朝月希和

春児の妹 両親を失い文秀に助けられる

最初は貧しいが故にみすぼらし姿だけれど

文秀に助けられ人間らしい姿になり最後は文秀とアメリカへ亡命しようとするシーは文秀と寄り添いモダンな姿

それでも宝塚の舞台では驚くほどに稀な娘役さんの出るシーンの少ないこの物語

唯一、退団公演である希和ちゃんの役だけが娘役としてのセリフがまあまあ多くある

この作品!驚くほどに娘役さんの出番が少ない!

こんなに娘役さんの活躍の出番が少ない舞台を観劇するのは初めて

私は咲ちゃんが大好きで咲ちゃんのセリフがもう、すごく多くて大満足なのだけれど

娘役さんの美しい姿を楽しみにしていた方にとっては残念かも

そんな中では希和ちゃん一人頑張っていました

それでも退団公演としては少しさみしいかなと思ってしまいます

 

 

 

李 春児(リィチュンル) 朝美絢

梁家屯の貧しい農民の子 予言を受け都に上る

春児も架空の人物

原作では春児が主人公だとか

でも予言は真実ではなかったとか

それでも春児は生き抜く

幼くあどけない春児から京劇を見事に踊るまで見事に演じているアーサがカッコいい

あの、あどけない、こぼれるような大きな瞳のアーサがかわいい

 

 

 

西太后ツーシー 一樹千尋

清朝第9代皇帝.咸豊帝の側室 帝の死後、三代に渡り政を行う晩清の女傑

文秀に次いでセリフの多いお役

いつもは男役の一樹さんが堂々たる西太后

一言、一言が深く重みがある

この堂々たる西太后を新人公演では夢白あやが演じる

一樹さんの西太后から沢山のものを学んで夢白あやらしい西太后を演じてほしい

 

 

 

楊 喜楨(ヨウキテイ) 夏美よう

光緒帝の学問の師でもある大学者 文秀たちの才覚を見出だす 帝党の筆頭

残念ながら栄禄らの手によって一幕の終わりで殺害されてしまう

一幕の終わり第十六場での順桂とのやりとり

楊  喜楨の「西太后さまはそなたが思うような人間ではない」の言葉に順桂の複雑な表情がこの後の様々なシーンへと繋がって行く

それぞれの立場の違いで運命が翻弄されてい行く

楊  喜楨が銃声に倒れ文秀が皆の思いを込めて「昴よ」を歌い上げるシーンは圧巻

私の一番好きなシーン

混沌とした世界の中で文秀は孤高の誓いを奏でる

 

 

 

李 鴻章(リィコウショウ) 凪七瑠海

科挙出身の漢人の将軍 内乱を平定し直隷総督となり西太后の信頼を得て洋務運動を進める

人格者の彼を演じるのに打って付けのカチャ

品があってスマートでカチャにピッタリ

文秀と同期の王逸は後に彼の幕僚となるが李総督と共に下野される

 

 

 

 

順桂(シュンコイ) 和希そら

満州旗人 光緒十二年の科挙で合格した進士文秀と同期の官吏

西太后を殺害しようとするが失敗 隠し持っていた爆薬が女の子のほうへ転がって行く

順桂は女の子を突飛ばし爆薬の上に身を伏せて亡くなる

新しい国を目指し西太后の殺害を企てるが女の子の命を守って死んで行く順桂の優しさを和希そらが見事に演じている

この人物が持っている本来の優しさと国を憂う青年の苦悩を実に上手く演じている

順桂の苦悩の表情が実にいい

 

 

 

白太太(パイタイタイ) 京三紗

韃靼のシャーマン 星占いの秘術を持つ老女 文秀と春児の宿命を予言する

彼女もまた、その優しさ故に春児に嘘の宿命の予言をする

舞台の冒頭の暗転の中

咲ちゃん演じる文秀の未来を占う白太太の声

その声は遥かないにしえの時代から響くような

あるいは蒼穹の空の彼方から降り注ぐような不思議な声はこれから始まる物語の深みを見事に表す語り

 

 

 

 

光緒帝(コウショテイ) 縣千

清朝第十一代皇帝 西太后の甥

西太后に気付かいながらあくまでも優しい光緒帝を繊細に演じたアガチン

その優しさと時代の狭間で生きる苦悩を見事に表している

アガチン言わく帝の玉座は金の龍たちで溢れ、座るとフカフカだとか

帝が似合ってます

 

 

 

康 有為(カンヨウウェイ) 奏乃はると

公羊学者 戊じゅつの変法(日本の明治維新をモデルに清国を改革し光緒帝を載いた新国家を建設しようとする)の理論的指導者

世の中を知らない帝である事をいい事に証書を渙発し続ける

その上、西太后も栄禄の進言を受け証書を頤和園から渙発

清国の政治は大混乱

文秀たちは帝から康を引き離す

革命の足音が聞こえる

 

 

 

譚 ストン 諏訪さき

楊有為の弟子 文秀たちと共に革命に身を投じ生きる事より死ぬ事を選び袁世凱によって殺される

譚とリンリンの淡い恋

「蒼穹の昴」の物語の中での唯一の儚ないラブストーリー

譚とリンリンの純粋さが愛おしい

しかし譚は袁世凱によって無慈悲に処刑される

 

 

 

王 逸(ワンイー) 一禾あお

光緒帝十二年の科挙で合格した進士 のちに李鴻章の幕僚となる

しかし李鴻章が総督を辞すると王逸も下野される

あおくんも若さと品と誠実さがあって素敵

 

 

 

林 旭(リンキョク) 紀城ゆりや

改革派の官吏で文秀たちの同志

楊先生宅の八人掛けの長テーブルに楊先生の横に華世京演じる劉光第と並んで座っているシーンはセリフは少ないが若い二人が美しい

 

 

 

劉 光第(リュウコウダイ) 華世京

改革派の官吏でたちの同志

カセキョー新人公演では文秀を演じています

雪組の若き御曹司

 

 

栄 禄(エイロク) 悠真倫

満州旗人 汚職により都を追われていたが内務府大臣として都に戻る 西太后側近の権力者

気持ちいいくらい悪役に徹しています

流石です

 

 

 

李 蓮英(リレイエイ) 透真かずき

大総管太監(宦官カンガン)で英禄の朋友で西太后の寵臣

一幕の四場での市場での文秀との出会いの場面が面白い

あの高笑いが忘れられない

 

 

 

崔 玉貴(サイギョクキ) 麻斗海伶

李蓮英配下の副太監の宦官でこの市場の場面で李蓮英に仕えている

栄禄達の命令で楊喜楨を殺す

第二幕の冒頭での栄禄とのやり取り

 

 

恭親王(キョウシンノウ)   日和春磨

皇族の一人 醇親王の兄

第一幕の第二場での弟と西太后とのやり取り

 

 

醇親王(ジュンシンノウ)   叶ゆうり

皇族の一人 恭親王の弟

第一幕の第二場での兄と西太后とのやり取り

 

 

常 蓮忠(ジョウレンチュウ) 桜路薫

九堂総管都領事の宦官で李蓮英とは同期の入廷で光緒帝に仕える

第二幕の第五場での光緒帝とのやり取り

セリフは少ないがお顔がお綺麗

 

 

梢掌案的(チョウチャンアンダ)   星加梨杏

南府劇団の立役

京劇のシーンで活躍

 

 

蘭 琴(ランチン) 聖海由侑

光緒帝に仕える宦官で春児の親友

一幕紫禁城の暢音閣の楽屋で春児を認めている

以前は富貴寺で安徳海の世話をしながら出世を願っていた

 

 

伊藤博文 汝鳥伶

明治維新を成功させた元勲の一人で日本の初代内閣総理大臣

文秀に「死するは易く生きるは難し」と説く

「人間の力を持ってしても変えられぬ宿命など、あろうはずがない。いや、あってたまるものか。与えられた命を精一杯生き抜き志を信じて尽くし続けること。男の生き様とはそういうものだ。梁文秀君、君はまだ生きてやらねばならぬことがあるはずではないのか」

第二幕の日本公使館での伊藤博文のこの言葉がこの物語の全てを語っている

梁文秀はもちろん「蒼穹の昴」に触れた全ての人々に向けた大いなるメッセージのような気がする

本当に心に刺さるいい言葉

 

 

袁世凱(エンセイガイ) 真那春人

李鴻章の幕僚でその後継者となり力をつけるが政変では文秀らの協力要請を拒否し清朝側に付くが後に舞台では描かれなかったが辛亥革命の折、孫文との交渉で清朝を終わらせる代わりに自分が臨時大総督になり後に皇帝の座を狙うが失敗

 

 

ミセス·チャン(寿安) 夢白あや

岡圭之介やトーマス·バートンたちと行動を共にする謎の美女

実は西太后の孫の寿安

西太后の為に情報を集めている

出番は少ないが美しさが印象に残る

 

 

 

隆裕(ロンユイ) 野々花ひまり

西太后の姪っ子で光緒帝の皇后となる

 

 

瑾妃(キンピ) 沙羅アンナ 

光緒帝の側妃 珍妃の姉

 

 

珍妃(チンピ) 音彩唯

光緒帝の側妃 瑾妃の妹 光緒帝の愛を一心に受ける

 

 

徳齡 千風カレン

西太后に仕える女官で容齡の姉

 

 

容齡 羽織夕夏 

西太后に仕える女官で徳齡の妹

 

 

 

安 徳海(アンドーハイ) 天月翼

李連英の前任の大総監 失脚ののち盲人となり胡弓弾きとなり廃寺である富貴寺で暮らす

そのビジュアルの凄さはインパクトあり

メイクと服装と演技でここまでの老けっぷりはお見事

 

 

 

 黒牡丹(ヘイムータン) 眞ノ宮るい

かつて南府劇団に所属し京劇の名優として西太后の寵を得ていたが不治の病で紫禁城を去った

挑滑車のシーンで最後に息絶える

片目の眞ノ宮るいがカッコいい

 

 

周 麻子(ジョウマアツ) 真友月れあ

富貴寺で暮らす紫禁城を追われたかつての太監

料理の名人

 

 

金 八(チンパー) 稀羽りんと

富貴寺で暮らす紫禁城を追われたかつての太監

 

 

岡 圭之介 久城あす

日本最大の発行部数を誇る「万朝報」の記者で北京に長く赴任して

久城あすはなかなか要所要所でいい味を出している

 

 

トーマス·バートン 壮海はると

文秀たちの亡命に協力する

 

 

柴 五郎 酵親王  叶ゆうり

光緒帝の弱っちい父親役と日本公使館の駐在武官で文秀たちの亡命協力するなかなかのイケメン軍人の二役を演じる

 

 

鎮国公 載沢(ツァイヅォ) 咲城けい

光緒帝のはとこで西洋かぶれの満州貴族

光緒帝はこの自由な生き方が羨ましい

一幕の五場での各国の公使館が立ち並ぶエリア東交民港にある酒場の場面でミセス·チャンと会話をかわす

 

 

楊青均(セイキン)   華純沙那

原作では文秀の奥さんだとか

宝塚の舞台では文秀は花の独身

 

 

 

盧月鳳(ロゲツホウ)    霧乃あさと

紫禁城の楽屋でのワチャワチャシーンに登場

 

 

 

とりあえず台詞のある方は残しておこうと思ったのですが…

まだ取りこぼしが有るかもですが宝塚の皆様はホントにお綺麗

心が洗われます

この度の舞台は本当に心震える感動でした

私の魂に一生残る素晴らしい感動をありがとうございます