雑記帳

日々の雑記帳です。

涼を求めて諏訪方面へ

2011年07月04日 | 旅行

散歩で出会うご婦人からバスツアーの話を聞きました。

その日はちょうど予定もなく、何せ自宅近くから出発というのに魅力を感じました。

最近ちょっと緊張が続いたので、気分転換にと参加。

 


行く先は、白樺湖で食事、霧ケ峰で散策、諏訪大社の下社参拝です。

 

バスに乗ると、バスの車内は寒いくらいの冷房。早速風向きの調節。

 


恵那SAで最初の休憩。カラフルな七夕飾りが目を引きます。
洗面所にある生け花が人々を歓迎してくれています。

 


車は順調に進み、諏訪インターで高速を降り、さらに緑が豊かな道を進みます。
辺りに白樺の木々が見えてくると、到着。

豊かな自然と爽やかな空気、非日常的な環境…これらもごちそうの一部です。

 


お腹を満たした人々を乗せたバスは、次の目的地の霧ケ峰高原へと向かいます。

「今年は天候の影響で、7月には咲いている“ニッコウキスゲ”がまだ咲いていません。
でも“レンゲツツジ”は残っていて、どちらかが咲いていてくれて本当に良かったです!」
花を期待して来たお客さんを落胆させなかったという安堵感からか、ガイドさんの声も滑らかです。           

 

レンゲツツジのオレンジ色は点々と、また塊となって、周りの緑と程良く調和し、目に優しく映りました。
その中の一部はすでに花の盛りを終えて、ニッコウキスゲにバトンタッチする日を、今か今かと待ち望んでいるようでした。

 


「この場所は景勝地でもあり、ドラマやCMの場所としてもよく使用されます」とガイドさん。
広い高原では、ライダーというのでしょうか、飛行機を飛ばしている様子も見られました。

 


次の訪問地は、諏訪大社下社。


「ここは、しめ縄が見事なんです」

でも残念!

その見事なしめ縄…今は写真でした。


「御柱祭り」が「寅年」と「戌年」に開催され、昨年の祭りの後、次の祭りまでの間に改修を行っているのでした。

 


今回のツアーはとっても大所帯。そして強行軍。バスの集合時間になっても人が集まりません。

真面目な?私たちがバスに戻っても座席は半分以上が空席。
バスが止まっているすぐそばに「せんべい屋さん」がありました。
どこでも時間的におみやを買う暇がないんです。


「せんべい買いに行きたいね」「この様子では、全員集合までにはまだ時間かかるよ」

「行ってこようか?」と言うや否や…。超~超!突進でお土産屋さんへ。

また、猛ダッシュでバスへ。でも、出発までまだまだ時間がありました。

お土産も買い少し満足していると、バスはやっと動きだしました。

 


諏訪湖に向かって走っていると、フロントガラスに雨が落ちてきました。ワイパーも大活躍。
窓ガラスに当たる雨粒越しに、諏訪湖が広がってきました。


以前、松本清張の作品で諏訪湖の「御神渡り(おみわたり)」を知りました。
本の内容がどうなのかは、もう記憶の外ですが、この言葉だけははっきりと覚えています。

 



冬、諏訪湖は氷結する。氷は、膨張した後に気温が下がると収縮する為、気温が下がる夜中に氷が収縮、亀裂が入る。その亀裂の隙間に水が入り、薄い氷ができる。日中、気温が上がると氷は膨張する為、両側から圧力がかかって薄い氷が割れ、せりあがる。これが繰り返され、御神渡り(おみわたり)になる。

 

正確には諏訪大社上社から下社の方向へ向かうものを御神渡という。一説によれば、上社の男神の「建御名方命」(たけみなかたのみこと)が、下社の女神である「八坂刀売命」(やさかとめのみこと)に会いに行った足跡ともミシャグチ神が通った跡とも言われており、神が諏訪湖へ降り立ったといわれる諏訪市側を下座(くだりまし)、下諏訪町側の、神が岸へ上がったとされる部分を「上座」(あがりまし)という。

 



そんなことを思いながら、窓越し見えるこの湖を眺めていると、自然の雄大さを痛切に感じるとともに、この「御神渡り」の時期に、この地を訪れてみたいという強い思いが沸いてきました。

 


窓を打つ雨の向こうには、花梨が道路に並行して薄黄色の実を付けていました。
「これがジュースや飴やジャムになるんだね。街路樹になり目を楽しませ、そのあとで売り物になる…。花梨てすごいね」
誰かが話す声が聞こえてきます。

 


「最後によるお土産屋さんは、駐車所から近いので、雨にあまり濡れませんよ」

ガイドさんの心配は徒労と化しました。
今日、長距離を移動しているので、場所によっては雨粒が落ちそうな気配もありましたが、今回の旅人は晴れ男に晴れ女。
一度も雨に濡れませんでした。

 


名古屋インター着は夜8時前。


なぜか、空が明るい。

「自販機も省エネ。町が灯を落としているから、空が明るく見えるのかねぇ」

省エネは、光のない世界の素晴らしさも教えてくれるようです。

 


あわただしい一日でしたが、少しはリフレッシュできたかな???


バスから降りて家に着いたら、汗が吹き出しました。