先日東京へ行った際に、いつものように東京堂書店へ足を運びました。今回は久しぶりでしたが、自宅がある三重から東京へはそう頻繁い行く機会もなく、今回は1年ぶりくらいでした。
最近はやりの読書喫茶を思わせる喫茶店が併設されていて、買った本をそこで読むのに便利でした。ところがここでハプニングがありましたが、それは日記の方で書くことにします。今回買った本のうち、読み終えた本を紹介します。
片岡義男の「万年筆インク紙」(2016年11月発行 晶文社)です。装丁もいい感じで、中の文字のインクがブルーで珍しいですね。
内容は、筆者のこれまで使ってきた万年筆インク紙にまつわる様々なエピーソードで、時間軸に沿って、時代感覚も伝わってくるのが読んでいて楽しくなります。趣味に関しては、お金と時間の感覚がなくなるというのが実感できます。そしてその趣味が仕事と直結した時、まさにそれが筆者自身の文章になり、語りに引き込まれていく感じで、読んでいるより聞いている感じです。
ブルーブラックのインクになぜか引き込まれていく感じで、再認識しました。決して高価なものを紹介するのではなく、作家として実際に使ってみての実体験がふ買う背景にある内容で、確かにその感覚分かるなあという気持ちになります。
東京堂書店のブックカバーも独特ですね。濃い色は珍しいです。さらにカバーのかけ方が他の本屋さんより丁寧で表紙をはさみ込むのがこの東京堂書店だけかなと思います。そんな細かいところにもこの書店の味がある感じです。
読んだ後も、静かに書斎に置いておきたい雰囲気のカバーです。