多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

初冬の黒戸尾根へ/甲斐駒ケ岳 《後編》

2010-11-25 16:52:35 | 山のこと

11/20(土)~22日(月)の甲斐駒ケ岳山行《後編》です。

21日、4:30起床。山菜うどんの朝食を流し込んで…
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6:00 黎明の七丈小屋を出発しました。気温5℃。(ちなみに小屋内の温度は15℃!)

周囲の積雪は3cmほど。
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凍結している箇所もあり、早々とアイゼン(滑り止めの金属製の爪)を装着しました。今シーズン初めて。いよいよ、冬山シーズン到来です。

6時半ころ、東の空から…
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ご来光を迎えました。雲海も見事。

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今日も好天に恵まれそうです。

振り返ると…
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北に八ヶ岳連峰(写真左)。ひと際高いピークが赤岳(あかだけ/2899m)。右後方には、奥秩父の山並みも。

遠く北西方向には…
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雪化粧した北アルプスの峰々。写真中央に、槍・穂高連峰が連なります。

足元には…
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テンでしょうか…動物たちの足跡が遊んでいました。

自然界に生きる動物にとって、山が雪と氷に閉ざされるこれからの季節は、生死を分けるほどに厳しい環境。雪上に残された痕跡に出会うたびに、「冬を無事に越してほしい」と願わずにはおられません。

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1時間あまりで、八合目の御来迎場(ごらいごうば/2670m)へ。

昔はここに立派な石の鳥居があり、日の出を拝む霊場だったとのこと。今は、折れた鳥居の脚だけが残っています。

そしてここからが…
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甲斐駒ケ岳への核心部。白く輝く花崗岩の尾根が続きます。

目指す山頂は、写真左奥ピークのさらに裏側辺り。「
神々の山」は、姿をそう簡単には見せてくれません。手前右には、先行者の赤いアウターが見え隠れしています。

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この周辺は南アルプス国立公園。一山岳会が作った標識ですが、
年季が入っていて、なかなか味があります。

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九合目直下の登り。バックは八ヶ岳。

ここでようやく…
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甲斐駒ケ岳本峰を確認することができました(写真右奥)。山頂の祠も見えています。

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頂上手前、駒ケ岳神社の本社(もとやしろ)に到着。扉部分には武田菱が…まさしく「甲斐の国」の神社です。

そこから一投足の8:40…
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標高2967m、甲斐駒ケ岳山頂に着きました。七丈小屋から2時間40分、登山口からは延べ約10時間、遠い道のりでした。気温5℃。

一等三角点の頂は、眺望が素晴らしい。
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南西真正面に、北沢峠を挟んで仙丈ケ岳(せんじょうがたけ/3032.6m)。その優美な姿は、ピラミダルで雄々しい甲斐駒とは対照的です。

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真南には、日本第二の高峰・北岳(きただけ/3193m)が颯爽と聳えます(写真左)。国内有数の岩壁・バットレスが、朝陽に輝いていました。

その奥に連なるのは、間ノ岳(あいのだけ/3189.3m)と塩見岳(しおみだけ/3052m)。

そして南東方向には…
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富士山です。手前に鳳凰三山を従え、気品に溢れています。

大展望を満喫したあと、9時過ぎに下山開始。
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(勝手に名づけた)ジョーズの親子岩?センスなし…?(苦笑)

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下降は、急な岩場でのアイゼンさばきに細心の注意を払いました。

八合目まで下山したところでハプニング!T氏がデジタルカメラを頂上に落としたことが判明、再び登り返すことに。幸いカメラは見つかり、無事に回収することができました。

12:10七丈小屋へ帰着。

連泊予定のため、あとは何をするわけでもありません。さっそく、真昼間からビールで乾杯!

しかも、本日の小屋は私たちだけの貸切。ワインと焼酎を飲みつつ山談義&身の上話?などに花を咲かせながら、宴会に突入したのでした。ちなみに本日のメーンディッシュは、肉と野菜たっぷりの水炊き。こちらも旨かった…。

就寝前には、山の怪談話にも飛び火。小屋から十数メートル離れた場所にあるトイレまで、真夜中に連れ立って行くハメに。ちょっぴり怖い思いをしながらも、盛りだくさんの2日目の夜でした(笑)。


最終日22日。天候は午後から崩れる予想です。
5:50 ヘッドランプを点けて早々と下山を始めました。

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美しい朝焼け(観天望気では天気が崩れる兆候)と…

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厚くなる雲の中に、島のように浮かぶ八ヶ岳。

9:55 登山口着。予感は的中、ほぼ時を同じくして本降りの雨になりました。濡れずに済んだ幸運に、思わず三人でニンマリ。

期待したよりも雪の少ない山行だっただけに、「頂上は降ってるだろうね…」と少し後ろ髪を引かれながらも、好天に恵まれた三日間に感謝。〆(締め)に釜無温泉「むかわの湯」で汗を流し、帰路に就きました。

Tさん、Hさん、楽しい山行をありがとうございました。

                                おわり



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