北アルプスは、長野・岐阜・富山県にまたがり、壮年期の3000m級の高峰が連なる日本を代表する山岳地帯。飛騨山脈とも呼ばれ、槍・穂高、剱・立山、後立山の急峻な連峰が、南北100㎞以上にわたり連なる。
ハイマツに代表される多種類の高山植物、動物では「氷河時代の生き残り」ライチョウのほか、イヌワシやニホンカモシカなど希少生物の生息場所にもなっており、全域が中部山岳国立公園に指定されている。
(写真)三俣蓮華岳より槍・穂高連峰を望む
燕岳(つばくろだけ・2763m)から、東鎌尾根を槍ヶ岳(やりがたけ・3180m)へ向かうのが表銀座。それに対して、烏帽子岳(えぼしだけ・2628m)を起点に、北ア最奥の地・水晶岳(すいしょうだけ・2986m)と鷲羽岳(わしばだけ・2924m)を経て、西鎌尾根から槍の穂先を目指すコースは裏銀座と呼ばれる。
その総距離は約50㎞。槍ヶ岳へ向かう縦走路としては、最も長く、日数を要する。長期間にわたり山を歩き続けられる体力と技術が求められるため、表銀座に比して登山者は少ない。一方で、北アルプスのダイナミックな景観を比較的静かに楽しめるのが魅力で、踏破した時の達成感も大きい。(『新日本山岳誌/日本山岳会編著』など参考)
先日訪れたばかりの、北ア/裏銀座の花と自然の一部をご紹介。
カニコウモリ(蟹蝙蝠/キク科)で吸蜜するアサギマダラ(浅葱斑/タテハチョウ科)
ツバメオモト(燕万年青/ユリ科)の果実
ウサギギク(兎菊/キク科)
イワギキョウ(岩桔梗/キキョウ科)
チングルマ(稚児車/バラ科)
イブキジャコウソウ(伊吹麝香草/シソ科)
タカネシオガマ(高嶺塩竈/ゴマノハグサ科)
イワツメクサ(岩爪草/ナデシコ科)
ヨツバシオガマ(四葉塩竈/ゴマノハグサ科)
ハクサンフウロ(白山風露/フウロソウ科)
ミヤマリンドウ(深山竜胆/リンドウ科)
ハクサンイチゲ(白山一花/キンポウゲ科)
トウヤクリンドウ(当薬竜胆/リンドウ科)
センジュガンピ(千手岩菲/ナデシコ科)
マリモ!?…ではなくコケ(種類は不明)。
そして…
ライチョウ(雷鳥/キジ目ライチョウ科)の親子にも、出逢うことができました。
さあ、この中に何羽いるでしょうか…?(笑)
惜しい!写真に写っているのは、実は2羽だけ(親鳥の左に幼鳥)です。幼鳥は4~5羽いたのですが、写真にうまく収めることができませんでした…苦笑。