7~8日、南アルプス/甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ・2967m)・黒戸(くろと)尾根へ。3年ぶり二度目。
パートナーは、所属するコメツガ山の会代表・建部(たてべ)氏。年末山行のトレーニング目的です。
7日。
8:50 山梨県北杜市・竹宇(ちくう)駒ヶ岳神社駐車場(760m)発。晴れ、気温3℃。
黒戸尾根は、甲斐駒ヶ岳への表参道。この竹宇駒ヶ岳神社から頂上までの長い道中、石仏や石柱、板碑などがいたるところで導いてくれ、「信仰の山」を強く実感できます。
標高1400m付近から積雪がちらほらと。
標高2000m付近、通称“刃渡り”の岩場。
鎖があり危険度はさほど高くないが、雪と凍結の時期はやはりいやらしい。
13:50 五合目(2150m)から、続く黒戸尾根を見上げる。目指す甲斐駒は写真奥のピーク(八合目)のさらに先で、まだ見えない。
それにしても、五合目までで所要5時間!…『新日本山岳誌』(日本山岳会編著)によると、同尾根は1816(文化3)年、諏訪の弘幡(こうばん)行者により信仰登山で開かれたのがはじまり。“日本三大急登”にして、日本一長く、険しい表参道でもある。当時の人の信仰心と精神力、健脚ぶりには脱帽するばかり。
15:10 七合目の幕営地(2380m)着。テント設営。
気温マイナス7℃。強い冬型の気圧配置の影響で、次第に雲が厚くなり、風も強まった一夜。
8日。
6:00 アイゼン・ピッケルを装着して出発。予想通り快晴、マイナス11℃。ただし、西寄りの風強し。
6:42 ご来光と富士(右上)。
いつ見ても、何度見ても、心洗われる瞬間。
「八合目御来迎場」を過ぎると…
甲斐駒ヶ岳の頂!(左奥のピーク)
連続する岩場と…
雪稜をこなし…
8:00 山頂へ。
途中で追いつ抜かれつした若い女性パーティの先着あり。歩くペース、話し声、笑い声ともに元気なお二人。
建部氏くつろぐ?(笑)
一等三角点からは…
南西正面に、南アルプスの女王・仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ・3032.6m=上)が美しい。
南は、早川尾根の先に日本第二の高峰・北岳(きただけ・3193m=左端)と間ノ岳(あいのだけ・3189.3m)。さらにその奥には、塩見岳~荒川三山へ至る南アルプス南部の峰々も。
北方面は、八ヶ岳連峰(右上)と…
白銀の北アルプスまで…この上ない好天に恵まれて、文句なしの眺望。
しかし、北西寄り10~15m/sの風が冷たい。
20分ほどで山頂を後にし、七合目でテントを撤収後…
標高差2200mを、一気に下山。
13:55 登山口着。
実は数日前から風邪気味で、前日まで行くか行くまいか迷った今回の山行。体調に不安はあったものの、「どうしても登っておきたい」気持ちに勝てず強硬!した(苦笑)経緯があったため、行程を予定通りにこなすことができ安堵…お付き合いいただいた建部氏に感謝します。
黒戸尾根の、おびただしい数の石仏や石碑にも…ありがとうございました。
しかも氷点下での幕営とは、さすがプロですね~!!
寒がりの私なら、七丈小屋に すぐ入りこみます(笑)
それにしてもいいお天気で、最高の眺望でしたね。
あぁ! また黒戸に行きたくなりました。ウズウズ…
私たちも本心は、あの快適な七丈小屋へ入り込みたい!でしたよ~(笑)
それにしても今回は、風が強かった以外は出来過ぎ?の好天に感謝です。
黒戸尾根、ぜひまた訪れてみてくださいね。