多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

鋸から甲斐駒へ

2017-09-18 20:39:51 | 山のこと
9月15~16日、南アルプス/鋸岳(のこぎりだけ・2685m)~甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ・2967m)に行きました。

南ア北端の岩峰群から甲斐駒の頂上に立つ-この3年間、天候等の事情で延び延びになっていたプライベート山行計画。所属する山岳会の代表T氏にお付き合いいただき、この度やっと訪れることができました。

15日5:00、長野側の戸台駐車場から入山。

鋸岳の稜線(左上)を目指す。

戸台川の渡渉が数回あり、念のため持参したストックが大活躍!

角兵衛沢(かくべえさわ)を詰める。

出合からの標高差は約1300m、上部は岩屑が堆積した不安定な急斜面が続きます。二歩進んで一歩戻るアリ地獄のような登り?…幕営用具一式(各人水5リットル含む)を背に、本当にキツい3時間半でした。(苦笑)


11:25鋸岳(第一高点)、気温15℃。

核心部はここから。


鹿窓(しかのまど、T氏撮影)

鹿窓ルンゼ


大ギャップのガレ場

12:55第二高点へ。第一高点(右奥)をバックにTさん、いいね!(笑)

急峻で複雑な地形を縫うように付けられた鋸岳の核心部。要所に真新しい鎖は掛けられていますが、粘板岩の脆い岩場からくる落石、堆積した岩屑による足元の不安定さ、スッパリと切れ落ちた草付きのトラバース…基本的な岩登り技術と微妙なバランスを要求される箇所が連続します。

が、私はそれ以上に、正しいルートを見極める観察力と判断力の大切さを痛感しました。あちらこちらに、以前迷った登山者の踏み跡が残されています。それらに惑わされることなく、自らの目で冷静に進むべき道を見出す力。

でも「最大の核心はあの角兵衛沢の登りかも」…二人の率直な感想でした。(笑)

当初の計画では、急なガレ場を下り切った中ノ川乗越にテントを張る予定でしたが、接近する台風18号を意識して行動を前倒しし六合目小屋まで行くことに。

しかし…

その2時間強の長かったこと!

これでもか、というような激しい登り返しが続き体力気力ともに消耗気味。最後は二人とも無口になっていました…(苦笑)


15:30座り込むように小屋着。

幸い、本日は他の登山者がいなかったため中にテントを張らせてもらい…


担ぎ上げたビールと食材で小宴会!とても快適に過ごすことができました~感謝です。

16日5:35小屋発。台風の影響による雨を予想していたのですが、意外にも…

辿ってきた鋸岳(右上)の稜線と…

本山行で初めて、目指す甲斐駒(右上奥のピーク)を望むことができました!(T氏撮影)


奥秩父(上奥=以下同)

八ヶ岳

北アルプスまで…早朝のわずか1時間ほどでしたが、思わぬ絶景のご褒美が嬉しかった。


7:05甲斐駒ヶ岳、4℃。

雨風が次第に強まり始める中での登頂。個人的には、久しぶりのハードな行程に疲労感と下半身の筋肉痛を感じながらも、気持ちはこの上なく充実していました。Tさんとガッチリ握手。ありがとうございました!

9:45北沢峠に下山。


南ア特産のタカネビランジ(高嶺ビランジ)。

荒涼とした岩場に鮮やかに咲く姿に、癒されました。(角兵衛沢にて)







コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ファーストエイド研修へ | トップ | 【ガイド】初秋の北八プチ縦... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿