多摩、ときどき山

多摩の暮らしと山のブログ

ナギが来た

2016-12-23 16:06:17 | 日々のこと
我が家に、待ちに待ったナギが届きました。


ナギってなに…?と思う人の方が多いでしょうか。ナギ(梛)は、マキ科ナギ属の常緑高木。日本では、本州太平洋側の紀伊半島や山口県、四国、九州など暖地の山地に自生しています。とはいえ、私自身は野生のものにお目にかかったことはありません。

広島で造園の仕事をしていた時代、担当していた公立病院の中庭に一本だけ植栽されていました。驚いたのは、その葉の様子。広葉樹のような舟形の葉に、葉脈(ようみゃく=葉にある水や養分を運ぶ通路)が縦方向に並行して並んでいました(下写真)。


それまで出会ったことのないパターン。さらに、ナギが針葉樹(マツやイチイなど)の仲間であると知ったときには、しばらく信じられませんでした。

ナギにもう一つの顔があると知ったのはつい最近のこと。熊野三山(那智大社、速玉大社、本宮大社)における熊野権現の御神木である…と。熊野速玉大社には推定樹齢1000年の大木があるそう。

「なぎ」は、その葉に魔よけの力があると信じられ、昔から熊野詣の際に持ち帰る旅人も多かったそう。帰りの道中を守護してくれるお守りとして用いられたそうです。また、ナギは“凪”に繋がることから、波風を鎮める力があるとして船乗りに信仰され、その葉をお守り袋に入れて使われてきました。さらに横方向の葉脈がない葉の特徴から、縦には簡単に裂けるものの、横に引きちぎろうとするとかなりの力が必要。そのため、昔から男女が『縁が切れないように』とお互いにナギの葉を身につけたり、鏡の裏にそっとしのばせてお守りとしてきたそうです。(『み熊野ネット』HPほか参照)

何やら、すごいパワーの持ち主?我が家に届いた幼樹も「スピリチュアルプランツ」などというラベルを付けられています。が、背丈はまだ十数㎝で、どちらかというと癒し系。もともとは妻へのプレゼントに私が頼んだものなのですが、「右足首のケガが一日も早く回復しますように」…。つい、この小さなナギにお祈りしたくなってしまいました。(笑)
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