突然ですが、これは何の花かおわかりですか?
昨日、奥多摩三山の一つ三頭山(みとうさん・1531m)北東にあるサイグチ沢沿いを歩いた時のこと。歩道上に、この花が散りばめられているかのように落ちていました。近くに、似た花を付けている樹木や草花は見当たりません。
さらに注意深く頭上や花を観察し、手持ちの図鑑などで調べたところ、何とトチノキ(栃の木/トチノキ科)でした。トチノキは高木になるため、どうしてもあの白く立派な円錐花序(えんすいかじょ/円錐形の花の集団)を遠くからしか見る機会がなく、(恥ずかしながら…)わからなかったのです。
こうして一つの花を見ると、4枚の花弁(はなびら)の付け根が紅色を帯び、とても可憐なのですね。花が散るこの季節に、トチノキの下を通らないとなかなかお目にかかれないだけに、嬉しい発見であると同時に、自然の奥深さを改めて実感させられました。
地表近くに愛らしい蕾(つぼみ)を見つけました。
ハンショウヅル(半鐘蔓/キンポウゲ科)です。つる性低木。
暗紅紫色の花(正確にはがく片)の形が、火の見櫓などにかかっている半鐘に似ていることからの名です。この蕾がまた目を引きます。ハンショウヅルは奥多摩では普通に見ることができますが、実はこの一群の中に、二つ目の嬉しい発見がありました。
白いハンショウヅル!?初めて見ました。
花が白い仲間には、シロバナハンショウヅルとトリガタハンショウヅルがあるようですが、これは、ガク片の形と開き方、ハンショウヅルに似た葉の形 から、ハンショウヅルの白花品種・シロハンショウヅルと判明しました。こちらも、奥が深い…。
同じ仲間でも、場所や環境の微妙な違いにより、生息する種類や数が変わる…この多様性が自然の面白さであり、奥深さであり、また“かけがえのなさ”なのでしょうね。
(光と影、清流と苔が印象的なサイグチ沢)
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トチの花ってこんななんですねー。
遠目にしか見たことがなかったので、
いったい何の花か全くわかりませんでした。
意外と可憐・・
先日六甲山で「ケハンショウヅル」を見ました。
「トリガタハンショウヅル」はちょいちょい見かけるのですが、「ケ」のほうは初めて。
そして「ハンショウヅル」はまだ見たことがありません。
こんばんは。
トチノキの花、知らないのが私だけでなく安心しました(笑)
ケハンショウヅルは、初めて知りました。調べてみると、中国地方と九州に分布しているようですね。普通のハンショウヅルとは花の色合いと三出複葉の葉柄部分が違うようですが、近畿地方以西に分布する「タカネハンショウヅル」とはまた違うのでしょうか。
それにしても、自然って、知っているようで知らないことが多いですね…本当に奥が深いです。