まさおレポート

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「サピエンス全史」の認知革命、アヤワスカ、ドーパミンと

2022-02-19 | 小説 音楽

サピエンス全史をようやく読み始めた。読み終えていないが出だしから面白い。筋骨や知能で劣るホモ・サピエンスが獲得した認知革命がネアンデルタール人などあまたの強豪人類を滅ぼした原因だとは。

認知革命とは簡単に言ってしまうと神をイメージする能力だ。頭がネアンデルタール人は神をイメージできなかったらしい。3万年前のシュターデル洞窟で発見された、頭がライオンで体が人の像を写真でみるとたしかにイメージする能力がないとこうしたものは作れないなと納得する。


さてではなぜ認知革命出来たのか。読み終えていないので回答はまだ得ていない。かってな思いを述べさせてもらうならアヤワスカのような幻覚物質をホモ・サピエンスが見つけ出して最初は森林火災で偶然にその効果を味わい、その後意識的に服用し始めたからではないかとも。

ネアンデルタール人が幻覚物質を服したことがないと明確になり、ホモ・サピエンスが7万年前からアヤワスカやコカや茶やタバコを喫していることが考古学的に発見されれば認知革命と幻覚物質の因果関係が解き明かされる、あるいは傍証になりえるが果たしてどうなるか。今後に待つのだろう。


自らも含めたまわりのホモ・サピエンスを見渡してみるとさすがに幻覚物質を服しているひとはいないものの、自己の体内で生産するドーパミン状の興奮物質を出し続けることが生きる喜びになっている人のなんと多いことか。

Aさんは仕事で

 これは賭け事と同種の興奮をもたらしがちだ。

Bさんは賭け事で

 わたしのおお伯父は明治の頃に家一軒を一晩で儲けたりすったりしていたらしい。

あるひとは強い酒で

これは例を見るまでもないほど溢れている。

あるひとは恋で

グレートギャッピーの見果てぬ恋、仮想の恋、源氏物語の光源氏の女狂いなど。

ある人は嫉妬で

 六条御息所の無意識の嫉妬、嵐が丘の主人公がドーパミンを燃やすなど文学上では多い。

ある人は信仰で

 「薔薇の名前」の殉教の喜び、あるいは残虐な刑を異端に処するときの悪魔の快楽など、あるいは瞑想や観仏で得る見性など信仰とドーパミンの関係も濃密だ。

ある人はたばこや薬草植物で

 南米のシャーマンはアヤワスカやたばこなどの薬草植物で蛇や竜を見る。DNAを見るものも。今日はヒキガエルでひと月のあいだハッピーになるとの記事を見たから薬草植物だけとは限らないが。

 ミュージシャン

音楽で穏やかにいっちゃうひとも。

 お茶やチョコレート、コーヒー

40代の初め、抹茶大匙山盛り2杯でハイを経験したことがある。チョコレートは未経験だがそのような効果があるらしい。


仕事でドーパミンを出し続けることができる人は他の依存よりも害がなくむしろ人を幸せにする。

しかしこれも刺激が減ってどんどん大きなビジネスに挑戦し、それが破局に結びつくこともある。その危険性を自覚しているひとは大丈夫だが反省のない人は危ない。反省のない人の方が圧倒的に多いことは今後の大きな危惧となるだろう。

仕事で刺激を求める心は賭博のそれと同じであり、より大きな賭けが必要になる。これを事業欲と呼び、そのためにはなくてはならないもので正当化されるが本当は危険なしろものだ。かつて伍堂さんがわたしに話してくれた話を思い出す。「宮本君、中東で石油を掘り当てたときの興奮はすごいよ。射精しちゃうんだよ、その場で」まことにリアルでこれ以上ないほどの歓びぶりが伝わってくる説明だった。

そんな危険なものが生きがいになることが人間としての悲しみであり同時に人類の発展の原因でもあり喜びでもある。実にやっかいだが有難い代物だ、要は自覚の有無と使いようだろう。


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