築地の場外市場でキングサーモンの塩鮭を買い、広島の妻の実家に送った。昨日の夕食はその刺身がでた。美しいサーモンピンクでねっとり感が見るだけで伝わってくる。食べてみると脂がのってやはり旨い。この間京都のハイアット・リージェンシーの朝食バイキングで食べたスモークサーモンも旨かったがこれも負けず劣らず旨い。
スモークサーモンとは必ずしもスモークしてあるのではなく、このようにキングサーモンの塩鮭を刺身にして出すのもそう呼ぶのではないかと以前から思っていたが今回は一層その思いが強くなった。ハラの部分は塩が直接接するために少し塩辛いので鍋に入れる。そうすると黄金色の脂が浮いてくる。この脂が鮭の旨さの原点だろう。
塩鮭の塩の刺していない背の部分を刺身で食べるというのは30年近くも前に読んだ丸元淑夫氏の「システムキッチン料理学」で教えてもらった。それまでは塩鮭といえば焼いて食べるものと思いこんでいたのだが、極上の塩鮭を築地で3キロ程度のものを一本買い求めてそれを小分けに切ってラップし冷凍して常備し、解凍して刺身で食べることを学んだ。刺身が常備できる点と新鮮で上質の魚の脂が摂れる点を強調されていたように記憶している。上質の鮭は特特また沖紅と箱に書いてあるとその本には記されていたが、この鮭の箱をみると特特特と焼き印が押してある。
広島牡蠣は夏の異常気象の影響が出てできがよくないと報道されていたが、出された牡蠣は乳白色に輝いてよく育っている。鍋で食べると山のように盛って出された牡蠣も4人で食べて半分まで無くなったが全部は食べきれなかった。広島牡蠣の産地だけあって新鮮で上質の牡蠣が手に入る。東京の近くのスーパーで買う値段の半分でこれだけの質のいいものが手に入るという。東京でも冬になると週に2・3回は牡蠣を食べる私には広島・呉はうってつけの場所かもしれない。