
生命を育む惑星は地球のみである可能性が高いことが計算できるそうです。
DNA や RNA 4 種のヌクレオチドが一つずつランダムに結合する化学反応で生命活動を可能にするだけの40単位の長さの高度な情報をもった長い RNA が「たまたま」できあがる確率はあまりにも低いが、しかし宇宙の広大さ、星の多さから可能であるとの計算が成り立つ。https://release.nikkei.co.jp/attach_file/0528188_01.pdf
太陽のような星は我々の住む銀河系内に約一千億個、138 億光年の半径内に一兆の百億倍(10の100乗個)以上の星が存在するという。
自己複製などの活性を持つ RNA が生まれるためには、ヌクレオチドが最低でも 40 個、あるいはざっと 100 個程度以上につながらなければならない。非生物的な過程から正しい情報配列を含んで生まれれば、生命誕生における最大のハードルは越えたという。「複雑な生命情報の無生物からの誕生」への問いに一つの回答を出した研究だと言われている。
そして生命を育む惑星は、太陽系や銀河系どころか、我々が観測可能な半径 138 億光年の宇宙の中で生命を育む惑星は地球のみである可能性が高い。素晴らしい一つの回答だと思う。
生命を育むことが説明できることは重要なパーツの説明とはなりえても、この宇宙でビッグバンに続き、見事な物理法則が存在し、結果としてこれほどまでに美しい地球をつくりだしたことに対する問いに答えることの困難さを一層認識させることでも上述の論文は光って見える。
ホモサピエンスが誕生し、人類の知能は量子力学の域にまで達し宇宙へも乗り出せた。このことは果たして偶然の確率で説明可能だろうか、とてもそうは思えない。
「竜巻が去ったあとに偶然にキャデラックが出来上がっていたくらいの不思議な偶然」
「猿がタイプライターを叩いたらシェークスピアができたくらいの不思議な偶然」
は依然として不可知であり続けるに違いない。