まさおレポート

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津田委員長の辞任 その5 (創作的回想)

2008-02-01 | 通信事業 NTT・NTTデータ・新電電

ランチも終わり、私はプールに入って読書をすることにした。午後はほぼ日課のようにプールに浮かんで読書をする。全身がのばせる大きさの縦長の浮き袋に乗っかりプールの中程にあるパラソルの日陰で寝そべって読書をする。ここではこれが最大の楽しみだ。他の宿泊客も「それはどこで買ってきた」と聞く。きっと気持ちよさそうに見えるのだろう。その都度「この浮きはスタッフ・マデのバイクに乗せてもらい、クタのスーパーまで行って買ってきたんだ」と教えてやる。宿泊客がマデに購入を頼むと、マデはたぶんチップを少しもらえるだろう。人柄の良いマデに対するちょっとした好意のつもりだ。

仰向けになって浮かんでいると青空の下に背の高い椰子の木が見える。体はプールで冷やされ、太陽はパラソルが遮ってくれる。南国の青空と椰子の木が視界に広がり誠に申し分ない。午後のプールはがらんとして静寂が保たれている。こんな極楽では何も考えないのが一番だが、ついつい先ほど話題にした事件の事を考え始める。仕事脳というものが仮にあるとしたら、きっと仕事脳が行き場を求めてそのエネルギーをこの問題に集中させているのだろうと思った。この当時、盛んにかつての職場の夢を見た。それもこの仕事脳のせいだろう。

ふと気がつくと連れ合いも水着に着替えてそばにきて浮かんでいた。頭には麦わら帽を日よけのために乗せている。彼女は浮き袋がなくてもいつまでも浮いていられる。私には到底無理な芸当だ。すぐに沈んでしまう。面と向かって言うと怒るが、やはり体の比重の違いだろう。

「それにしても、生命共済の理事長が300億円ものお金を東邦生命の重役にそそのかされたとは言え、独断で運用しようとするものかねえ。」と連れ合いが先ほどの話の続きを話し始めた。もっともな疑問だ。
「何かで出した数十億の穴を埋めようとしたらしい。それも別に理事長の過失というわけでもなさそうな穴を。」
「責任感からかねえ」
「単なる責任感からそんな巨額の金を東邦生命に回すのは腑に落ちないねえ。自分には一銭の得にもならないことするはずがないよ。東邦生命からさらに東京ゼネラルという先物取り扱い会社に運用を再依頼しているのも不自然だね」と私は連れ合いに感想を述べる。
もうこのあたりで話に飽きたのか、連れ合いは泳いで別の日陰の方に行ったしまった。

東邦生命から5,6年も以前に「重要書類」と表面に印刷された郵便物が届いたことを思い出した。私もNTT時代に東邦生命の生命共済に加入していた。入院保険もセットでついており、長期にわたって加入していた。サラリーマン時代に合計三回ほど入院したがその都度入院保険が迅速に出て助かった記憶がある。突然の封書になんだろうと開封するとエジソン生命に譲渡する旨が記されており、入院保障などの条件も少しばかり悪くなっていた。そのときは深く考えもせず新会社に移行する書類にサインをして提出した。エジソン生命への移行を東邦生命の倒産によるものとは全く考えが及ばなかった。

回想のNTTデータ







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