まさおレポート

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染色の記憶

2023-09-20 | 日常の風景・ニュース

わたしの亡くなった前妻は人の奥さんの恋物語に加担したことがある。すでに40年も過去の話で時効でもありただ単にわたしの心の中に生き続ける微かだが心楽しい物語だ。

草木を使った染色はなかなか思ったような色が出ない。桜の花を絞って染めると緑に染まるらしい。桜の樹皮を煮詰めて灰汁を使って染色するとようやくあの桜のピンクに染まるらしい。

藍も難しい。紺屋の白袴というのは意味をご存知かと受け売りで述べてみると、白袴を紺に染まらないように最新の注意を払うことらしい。

そうした草木を使った見事な布作品が染色家の友人を持つわたしの亡くなった前妻の友人から送られてきたことがある。それは素人の私がみても実に自然の色に染まった美しい作品だった。そして彼女は関西から上京して、さらにその染色家も我が家の近くまできてレストランで会食するという。

ともに家庭を持つ身であり、わたしの亡くなった前妻はいわばアリバイづくりに加担したことになるのだが年月のせいか全く楽しい思い出に昇華されている。あの作品大事にしまい込んであり、探すのが一苦労だが暖かくなったら物置から探すことにしよう。

 


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