こんにちは。中小企業診断士の青木公司です。
本日は少し寒いですね。身も心も引き締まります。
さて、本日はルール・慣行を守ることの重要性、顧客との信頼関係についてお話をします。
日本は流通の多段階というのが特徴として言われていました。
素材供給メーカー→素材卸→材料一メーカー(次加工外注→二次外注→組み立て外注、自社生産工程)→一次卸→二次卸→小売店
うーん。長いですね。
今はSCM(サプライチェーンマネジメント:流通の上流から下流までを最適化する)の流れの中で、この多段階性を短くする試みがされています。
特に外国の小売業などが日本に進出した場合、すぐに手をつけます。今までの既存の卸売業に一切情報を出さず、それを超えて、メーカーに直接話をして、直取引を要請します。
上記はうまくいく場合もまれにありますが、多くは失敗します。
A社があります。A社はこの多段階性の多い業界にあります。
ある会社B社が独自のシステムを構築し、ユーザーに直接下ろせる仕組みを作ります。
A社の既存顧客は、B社の仕組みができると困る先を既存顧客の95%を占めていました。
時代の流れだし、黙ってやればわからない。
A社はB社と秘密裏に契約し、流通を飛ばす取引を6割にして実行しました。
A社はその後、苦境に立ちました。
理由は、当然ですが、
①飛ばされた既存顧客に見つかり、大問題となり、顧客との契約を着られたこと。
②自社と同じ流通段階の同業者感でも、商売の仁義に欠く行動を入られ、同業者間のネットワークからはずされたこと
③その噂を聞いたB社が悪評を恐れ、取引を絞ったこと
過去の取引慣行やルールに縛られすぎてはいけません。
しかし、そういうチェーンができているのには理由があります。
そして、仁義を欠く行動は、相手を傷つけ、信頼を損ね、周りにも必要のない多大な迷惑をかけるのです。
変化していくことは重要です。
しかし、バランスを見つめ、信頼をもたれる行動、ルールを守ることも大切です。
信頼される経営が最終的な勝利をつかむのです。