えくぼ

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あるきだす俳句たち

2015-06-10 09:38:50 | 歌う

            ・・・ あるきだす俳句たち ・・・

 火曜・朝日夕刊の あるきだす言葉たち は自由詩、短歌、俳句の持ち回りで俳句は3週に1回の掲載らしい。俳句担当記者は宇佐美貴子(42)。担当して日が浅い。朝日新聞の場合は文化部があり、そこに小説などをふくめた文芸とうセクションがあり、7人ぐらいの記者がいるそうである。短歌、現代詩、俳句を扱う記者が各1名。

 俳句を担当している宇佐美貴子はこの担当になる前は社会部・東京版の記者。いまは読者が投稿している朝日俳壇の担当もしている。毎週入選句の入力をするが季語や用字、送り仮名、旧仮名に戸惑うとか。俳句のリズムがすこしずつ気持ちよくなってきたらしい。投稿句は毎週5000から6000.選者の先生が選びやすいように彼女が整理する。

 昨日の あるきだす言葉たち は俳句。 森有子の 「夏の森」 12句である。

  ◉  春の宵大きな穴を見つけたり     ◉  葉桜もゆれてあの世もゆれている

  ◉  卓球はじいちゃんとする若葉風    ◉  森のなか天狗と出会い初じゃんけん

  ◉  この森はダンスの森だ夏館      ◉  夏の月森の隅っこ木靴鳴る

                                                                

 「夏の森」から私の好きな6句を抄出してみた。平凡なようで平凡ではない。リズムがよく気持ちのよい俳句、なんとなく懐かしくなるような句である。 森有子は1969年京都生まれ。2015年、句集『だんご虫』(青磁社) 俳句の結社には所属していない一匹オオカミだ、のんびりしたオオカミかもしれない。 「夏の森」で出くわしても怖くないオオカミだろう。たぶん。

                               6月10日  松井多絵子

 ✿ 第51回短歌研究賞

 橋本喜典(よしのり)の31首詠「わが歌」に決定。授賞式は9月18日。東京・如水会館。