※※※「待つことは楽しい」※※※
❤ 待たせずに開きし桜の花ばなに今年は酔えず夕べとなりぬ 松井多絵子
デパ地下のあるケーキの店に並ぶ人々、男性もかなりいる。ケーキの店はたくさんあり、どの店もまるで歌壇のように見える。どれもおいしそうで、すぐに買うことができる店が多い。しかし、特定の店だけに人が並んでいる。何か話題になっているのか、いい味なのか。並んでやっと手に入れたから格別な味なのか。
今年の東京のさくらは私たちを待たせることなく開花しすぐに満開になってしまった。朝刊に昨夜の上野公園の様子が報道されている。ライトアップが間に合わず、街路灯しかない。「うえの花まつり」は昨年は23日からはじまり120万人が訪れた。開花してから満開になるまで一週間はかかる。このような過去の開花状況が誤算となり、警備体制が整わず花見弁当も食材集めに追われたらしい。
我が家から徒歩3分のところからつながる遊歩道のさくらは昨日すでに満開、小学校の校庭の桜もほぼ満開、入学式までは咲きつづけてくれないだろう。入学式の思いでのシーンに桜が咲いていない。子供も少ないなんて淋しい。あまりに早く開花し、すぐ満開になってしまった桜を見ながら例年のように心が弾まない。まだお腹が空いていない時に「どうぞ召し上がってください」と目の前にだされた焼きたてのケーキのような気がする。
❤百歳の桜を支える根をおもう我が立つ下のあまたの脈を 松井多絵子
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