このブログで触れたことがありますが、今のワタシにとって長生きすることはたいしたことではありません。
脳溢血やら心筋梗塞、各種のガンなど、どれになってもおかしくない歳回りになって、いずれは来るものだと覚悟もできているし、さほど怖いとも思っておりません。どんな人でもいずれは死ぬ、遅いか早いかの違いはありますが、ある程度の年齢に来たら避けられないことであとは運命・持って生まれたものだと諦めるのもありでしょう。
ただし、一つだけ怖いのは「認知症」です。加齢相当に頭の中身にボケが来て物忘れがひどくなる、名前が出て来なくなるといった程度の事は「病気」ではなく、ほかの機能が衰え筋力が落ち顔がしわだらけになって頭が薄くなると、みんな同じで「老化」であります。
しかしながら、アルツハイマーとか若年性認知症と呼ばれる、脳の疾患だけはなりたくないのです。これは、初期的にはご飯を食べたことを忘れる、迷子になる、行動が変わって財布を盗られたとか言い出す、などの特徴があるようです。最後は、判断力・理解力や言語能力など行動力を失い「廃人状態」になって、自分では何もできず何も考えることもできなくなるのです。昔は「痴呆」になったとか言っていました。
ワタシは、いつ死んでもいいが、自分の事もわからなくなって、おむつになり人に迷惑をかけ続けるのだけは避けたいのです。自分が自分でなくなって、ただ生きているだけになるのは、死んでいるのと大差ないことです。
認知症にはなりたくない、と思い始めたのは十数年前、50歳を過ぎたあたりです。会社の同僚の奥様が「若年性認知症」を起こしたと聞き、他人ごとではないと思いました。ボケ防止にスマホゲーム「ツムツム」に精を出し始めたのもその頃でありました。手先指先を素早く動かし、短時間でスコアやコインを稼ぐため、画面に集中し高い緊張感をもって、ツムを繋げていく作業は、脳の活性化に役立ち、長い目で見て認知症の予防効果がある、とされております。
そしてここ1年位で、急に「ボケてきたか?」あれあれ名前が出てこない、探し物が多くなり、いつもどこにちゃんとあるか、が心配になることが増えてきました。このブログでも以前書いた内容が後で見返したとき「書いた記憶がほとんどない」という記事もあるのです。決定的なのは、以前の高校の同期会で「高校二年の修学旅行は京都だったよな」発言でありました。ワタシは、数十年前から京都に行った記憶が残っていて、暑かったなぁ、あれは高校生の卒業旅行だったんだ、と思い込んでいたのです。現実には修学旅行は行っておらず、大分県内のキャンプ場に一泊したのだそうです(笑)
その時、もしかして「アレがはじまったか?」と心配になったのです。そういえば栽培している植物の名前の3割くらいが思い出せない、人の名前やメダカの種類・印材の種類などもとっさに出て来なくなった、と気づくようになりました。
単に頭に問題が生じ、ボケてくるのもいろんなパターンがあり、老化から病気までバリエーションが多いのです。
ワタシが知っている「ボケ」を深刻度の高いものから列記します(あくまで医療関係者でない素人の分類であります)また、認知症とアルツハイマー認知症を一応同義語として扱います。
①若年性アルツハイマーあるいは早発型アルツハイマー
②晩期発症型(65歳以降) 認知症
③生理的老化に伴う記憶低下 老人ボケ
④お金を貸してくれと頼まれたり、都合の悪いことや会話が面倒な時にボケたふりをする。
既にして①はクリアいたしました。(笑) もう67歳なので早発型認知症の対象外になりました。問題は②であります。
その初期的特徴・初期症状を調べてみました。
- 同じことを何回も繰り返し話したり聞いたりする
- どこにしまったか置いたかがわからなくなり探し物が増える。
- 以前はできたことが出来なくなり、迷子になったりする。
- 名前が出てこない、言葉が出てこない
- 周りの出来事に関心がうすれ、身なりにかまわなくなる
- 趣味など以前興味があったものに意欲を失う
- 怒りっぽくなった・疑い深くなった
などの兆候が複数現れてくるのです。ここで間違いやすいのは老化による物忘れと混同されやすいことにあります。人間歳を取れば個人差はあっても、やはり記憶があやふやになり新しいことを記憶する能力も弱まります。これは病気ではなく生理現象です。区別の上記で言えば病気ならば3・5・6・7あたりが判断材料になりそうです。
自慢ではありませんが、整理能力の欠如は子供の頃から、名前が出てこないのも20年くらい前から似たようなものなのです。ただ心配なのは、この数年で起きたことの幾つかが記憶から欠落している・あやふやである、花の名前が覚えられず忘れてきた、というようなことです。これも本人が自覚して忘れっぽくなったなぁ、と思うのは老化現象によるものらしいので、決して悪いことでもなさそうです。
先日そんな折、高校の仲間と旅行に行って、旧友の記憶力のすごさ、確かさを再認識しました。通っていた学校は九州では屈指の進学校で、同級生には弁護士だけで5,6名、医師は30名以上います。東大京大・早稲田慶応などがごろごろしているのです。彼らは凡庸なワタシと決定的に違っていたのが高校時代の「記憶力・暗記力」でありました。ワタシは考えて問題を解くというのは好きでしたが、例えば歴史上の人物の名前や出来事の年月日などはさっぱり覚えられませんでした。英単語にせよなんにせよ、記憶に無い(知らない)ものはいくら考えても出てきませんね。
学友たちはいとも簡単に記憶できる能力を有していたのです。ですから、いまだに、友人の在籍した学級や進学した学校・奥さんの学歴・就職先まで克明に記憶しているのが数人いるのです。ワタシは可愛かった同級生の女の子に限って名前とか胸が大きかったことくらいしか覚えておりません。
そして、仲間たちは、行ってもいない修学旅行の話をするワタシには、侮蔑と憐憫の目でみていたのです。「こいつ、もう認知症じゃんか」と。
その中で一人K君だけは違いました。彼はワタシに向かって真顔で言いました。
「M君(ワタシ)は、普段多趣味でいろんなことに取り組んでいるので、些末なことや、日常的なありふれたことは無意識に記憶の埒外においているのだ。日々忙しいのでいちいち覚えきれないのは当たり前だよ」と慰めてくれたのです。なんと、思いやりがある優しい同級生ではありませんか。それまで本気で記憶障害や認知症を疑い恐れていたワタシの心がいっぺんに晴れた気持ちになれました。
いつもそばにいる家内は、やはりワタシが感じている以上にワタシの様子が変わってきたのを感じていたのです。以前からあれが無いこれはどうした、と聞かれるのが増えていたのを心配していましたが、ひと月ちょっと前にワタシがほんの数時間ながらある異変が起きたのです。その時①高熱が出た ②意識が混濁してあらぬことを言い出した(らしい) ③数時間の間の事を覚えていない、といった夫の姿を目の当たりにして「これはまずいことになった」と本気で思ったようです。だいぶ前に一度、(ふざけて)ボケたふりをして同じことを繰り返して家内に聞いたことがあったのもいけませんでした。その時本当に真顔でワタシの事をじっと見つめた家内の顔は忘れられません。
そんなこともあって、家内は最近「山田養蜂場のプロポリス」を取り寄せてワタシに飲ませることになりました。抗酸化効果があり、炎症を抑えるのだそうです。若返りの妙薬とも言いますね。
アルツハイマー症候群は、簡単に言うと脳内に生じた「サビ(ごみ)」が悪さをするということが分かってきました。体のどこかに「炎症」などがあるとその一部のウィルスや原因物質が脳内に運ばれ、脳細胞をさび付かせ、機能をどんどん毀損していくのです。アルツハイマーで亡くなった患者さんの脳は銀色のシミ・縞模様があるそうです。高血圧・糖尿病や虫歯・歯槽膿漏などの体内にある炎症を抑え、若い細胞を保ち、健康で悪いところが無いように心がけるのが大事なんだそうです。
ツムツムやって運動不足になったりするのは逆効果かもしれません。今のところは歳相応に順調にぼけてきているようですが、とにもかくにも、プロポリスを試し、体内に炎症が起きないように健康管理するというのが大事なようですね。
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