ASIAの独り言

   

皮肉だ。何だかとっても皮肉だ…… 今さらどうしようもないことだけど、残念で……複雑だ。

2006年06月12日 02時08分00秒 | スポーツ


さっき、テレビ番組で、
元日本代表の前園がインタヴュアーとして、
現日本代表の中田に質問していた。

前園の質問は、特に鋭いものではなく、
むしろ、新人インタヴュアーとして、極々普通のものだった。
中田の返答も、どこかで聞いたような内容で、
特に新鮮なところは無かった。

  '96アトランタ・オリンピックで、
  初めて日本がブラジルを破ったとき、二人は、同じチームにいた。
  ……オリンピック日本代表のチームに。
  主将として、敵陣に切り込むドリブラーとして、
  前園は熱く、チームを引っ張った。
  マスメディアに心を閉ざす前の中田が若さ溢れるプレーで応えた。
  ……二人は同じボールを追い、同じ風景を見ていた。

前園が質問を始めたとき、中田の表情が変わった。
一瞬だけど、チームメイトの目になった。
友達からの連絡事項をちゃんと聞こうとしているようにも見えた。
答え始めると、いつもの中田に戻った。
「またその質問かよ」……半ばうんざりしたような顔で喋った。
他のインタヴュアーに対するものと何ら変わらなかった。
前園だけを優遇するつもりは無い。
一見冷たいけど、
選手を引退し、新しい挑戦を始めた友達への礼節にも見えた。

  '98W杯フランス大会で、初出場した日本代表。
  そのピッチの上、中田の隣りに前園は居なかった。
  召集されないのが不思議じゃないほどには、いろんなものが落ちていた。
  でも、中田は前園の復帰を本気で望んでいた。日本が勝つ為に。
  結局、二年後の地元開催W杯にも呼ばれなかった。
  W杯初勝利を収めたチームで、中田は“孤高の王様”になっていた。
  ……同じボールを追うチームメイトを探していた。

インタヴュー終了後、帰る中田を前園が引き止めた。
「ヒデ、ヒデ、今日、いつもより喋ったじゃん」
「……だって、マーくんだから」
その瞬間、二人はチームメイトに戻った。
日清のカップ麺『ラ王』のCMに出演してた頃の友達に。

もう、何だか……
いろんなことが浮かんできて、涙腺が緩んだ。
選手としてどんな状態にあっても、友達としてのつながりは変わらない。

もう、同じ風景を見ることのない二人。
彼らがピッチの中と外で、三度目のW杯に何を見るだろうか。
中田に、
「俺が何とかするから代表に入ってもらいたい」とまで言わせた前園。
今晩、ドイツのピッチに、
前園以上に走り、中田と同じボールを追っかける選手が一人でも多く現れますように……






蹴球

2006年06月01日 19時04分00秒 | スポーツ



もうすぐ、ワールドカップ。

日本がどこまで行くかは勿論、
開催国のドイツがどこまで行くかにも興味がある。

開催国が優勝することって結構あるから。
記憶に新しいところでは、'98のフランス大会。
結構前の'78のアルゼンチン大会、その前の西ドイツ大会、
'66のイングランド大会、んで、初回のウルグアイ大会、
2回目のイタリア大会……すべて開催国が優勝。

統一されてからはともかく、
西ドイツ時代は、優勝、準優勝ともに3回ずつ果たしてる強豪。
開催国の利が活きて優勝出来るか。

そう考えると、
5回も優勝したブラジルって、今さらながら、
やっぱ強いチームなんだなぁ……