Ring-A-Ding 日々ロック,R&B,そしてゴスペル〜💋

おばちゃんがココロに浮かぶ由無し事を、気ままにつぶやく。ロックな時間。

歳のせいだけかしら?

2022-09-05 03:21:00 | 散歩の途中で
コロナ禍が3年にもわたって、
ただ出歩く事が少なくなっていたが、
少し落ち着いてきたような感じがして
町を歩いていると空き地が増えたことに気づく。

うちの子供達が小さかった頃、夕方になると賑わっていた駄菓子屋さん。私の母くらいのおばあさんが経営していたが、亡くなって数年…更地になっていた。

昔ながらに店先に布団を積んでいた、布団屋さんも無くなって、「あれ?どの当たりだったっけ?」という感じ。

昔よく子供を診てもらった町医者の先生の所も看板が降ろされて…しん…と、静まり返っていた。



あの頃30代だった私が還暦を過ぎたんだから…しょうがないな。そうだろうな。

このところ、何を見ても、何を聞いても妙に寂しくなる。
もう戻らない思い出ばかり思い出してる。
あの頃私を支えてくれた大勢の人達の多くはもう皆、逝ってしまった。

街の姿が変わる。
これはずっとずっと繰り返されて来たことなのだろうけど。



今朝、金木犀の花芽見つけた。夏も終わりだね。


秋の新宿御苑

2021-11-16 03:51:00 | 散歩の途中で
久しぶりに新宿御苑に散歩に行った。
最後に行ったのは6〜7年前かな。
その時、余りに多い外国人観光客でごった返していて、「もうこれじゃあ来れないなぁ」と思っていたのだが、今ならコロナ禍でまだ外国人観光客が戻っていないだろうと思い行ってみた。

コロナ禍で長いこと御苑自体が休園していたから、宣言解除され、秋も深まり…多少の人出はあった。
しかし驚いたのはずいぶんあちこち手入れが進んで、温室なども近代的に改装されていたこと。



新宿御苑は私にとって、すぐ近所の自然公園だった。本当の自然ではないのだけど、昔はかなりほったらかされた所が多くて、うっそうとした森もあり、猫、カラス、ザリガニ、亀など野生動物(?)も沢山いた。

今回は見そびれたが、今は「母と子の森」と言われている区域にビオトープになっている池がある。これは、私が2〜3歳のころ(今から60年近く前)は幼児向けのプールだった所だ。昔のアルバムに
ムチムチに太った幼児の私と若い母が映った写真があった。後年、年の離れた従姉妹を連れて行った覚えがあるから、私が中学生の頃(1970年代)まではまだ幼児用プールだったのだろう。
その後、うちの息子たちを連れて行く頃(1990年代)になると、そこはビオトープになっていて
もっぱらザリガニ釣りに勤しんだ。入り口の張り紙に「どんどん捕まえて持って帰ろう!」とあった。増えて困ってたんだな。
息子とザリガニ釣りに夢中になっていて、エサのスルメをカラスに袋ごと持って行かれてしまったこともある。


息子たちは小学生になると勝手に自分たちで御苑に行ってはいたずらしていた。
池から亀を釣ってはひっくり返して捕まえておき、何匹も並べてたり、
とにかく、真夏などは暑くて誰も来ていないので、真っ青な芝生の広場の水飲み場でじゃあじゃあ水を撒き散らして遊んだりしても怒られることも無かった。
私たちが高校生くらいの頃は、周囲の塀の崩れた所などから無銭入園する者もいたくらいで、とにかく桜の花見の季節以外はさほど人気(ひとけ)の無い公園だった。
近隣の幼稚園などの遠足などは大抵新宿御苑で、手近で手頃な公苑だった。



 プラタナスの並木が美しい西洋式整形庭園は普段閉鎖されている門があり、そこは皇室の方が入苑するときしか開かれない…とか伝えられていた。本当かどうかはわからない。台湾式の建物 旧御涼亭は昔の皇族方の休憩所だったりと皇室ゆかりの雅な建物が多くある。
改装された温室もすっかり綺麗になって二階建てで滝まであり、見所のあるところになっていたが、残念ながら昔は直径1メートルくらいあった「オオオニバス」は居なくなり、温室の外に並んでいた巨大な「リュウゼツラン」も無くなっていた。このリュウゼツランは、だいぶ前に花を咲かせてニュースになった。なんでも、花は60年に1度くらいしか咲かないそうだ。巨大なアロエの花のような花が、空に向かって伸びていたのをみにいったのを覚えている。
もう、みな大昔から居て、寿命が尽きて枯れちゃったんだな。



歩いて行くと子育て中のいろんな思い出が蘇ってきて歩き疲れるのも忘れてしまった。また、春にでも来ようかな。桜はソメイヨシノが終わった後から八重桜が長く楽しめるからゆっくり見にいこう。

写真はちょっと変わった杉の木、落羽松。
周辺の地面から飛び出しているのは根からでた呼吸根。昔は触れたくらいだが、今は周囲は立ち入り禁止で、遊歩道のようなものを作っている最中のようだった。




忘れ路のユーカリ

2017-08-13 07:40:37 | 散歩の途中で
懐かしい木に会ってきた。
これは昔、息子が通っていた学校の すぐ側にあるユーカリの大木だ。初めて会った時、「何だろうこの木?枯れてるのかしら?」と思うほど不思議な姿だった。他ではあまり見かける事のない木なので、調べてもなかなかすぐに何の木か判らなかった。


やがて、どうやらユーカリの巨木である事が判った。葉は柳の様に細い。
よく花屋さんで売っているユーカリは花束などにも利用されるシルバーダラーとかポポラスとかいう葉の丸い(ハート型とか)ガーデニング向きの可愛いタイプが多いが、オーストラリアなどでコアラの食べるのはこの巨木タイプのようだ。外皮がスルスルと剥げるのは、山火事の多いオーストラリアの環境に適応するために身につけた性質のようだと。

この木が立っているのは東電の敷地内の1番はじで、門の片側の柵に囲まれた盛り土のようになった土地で、あたかも門番のように怪しくそびえている。
なんでこんな所に一本(二本のように見えるが、根元は1本だ)ばかり立っているのだろう…?ユーカリは成長が早いというから誰かがなんの気無しに植えた小枝のような苗木がズンズン大木になったのかもしれない。
誰か警備員さんでも居れば、ちょっと聞いてみたかった。でも、分かるはず無いね。

木は、東洋のこの国で、つい目立ってしまう外国人のようなその体格と容姿を 照れ臭そうによじり、遠慮がちに無口に空を見上げている。
もう少し位置を変えて引いて撮ろうかと車の入り口から表の通り沿いに出て見ると、門の柵に「建築計画」の説明書きの看板がくくり付けられていた。どうもここは取り壊されるらしい。どうりで建物にひと気の無い暗く静まった感じがする。建築計画の看板には地域住民の方への説明会の日時や、後に建つ集合住宅の規模などの説明がされていた。
まるで、引き寄せられるように私が今日ここに来たことが、もしかしたら最期のお別れになるのかもしれない。地域住民の方に、この木の存続を求める声が上がると良いが…。
息子が学校を卒業してもう4〜5年になるが、私は学校に寄る訳でもなく、この木の写真だけが撮りたくて来たのだった。この木の事だけがずっと木がかりだったのだ。

うちに帰ってファミ吉息子に木の写真を見せて「覚えてる?ほらあの曲がり角の…」と説明しても息子は頭をひねって「ん?あー?あぁ、そうねぇ…。」とボヤけた返事。
何年かしてまた行く事があるだろうか。その時この木は在るのだろうか、私以外に誰かあの木の事を、あの木があった事を覚えている人がいるだろうか…。

遠く手を振っているように見える、別れを惜しんで。

昭和の花「オシロイバナ」

2017-08-11 20:40:59 | 散歩の途中で
母方の先祖が庭師だった。
母は女5人弟1人の1番上で、妹たちは皆植木が大好き。
母だけがそれほどでもないが、叔母達はそれぞれ樹医の資格を取ったり、畑を持つなど緑に親しむ生活をしている。
私も緑は好きだが、庭も無く、エアコンの室外機の並ぶベランダくらいしか鉢の置き場の無い生活…では、夏場の水やりが大変。この頃は欲しい花を見かけても、もう、増やすまいとココロに決めている。

道を歩いていて、樹木を観るのが何故か好き。何処にどういう木があるか、なんとなく良く覚えてしまう。そして何より好きなのが「種」を採取すること。花屋で見かける華やかな鉢物よりも、自分で種から育てることに喜びを感じてしまうのだ。芽が出て、大分大きく育ててもなかなか花まで咲いてくれないのだが、何年か前に種を取らせてもらった親樹がすでに抜かれて無く(あった土地の建物の建て替えなどで)なっていたりすると、今は亡きその親樹に「あんたの遺伝子はここで生きてるわよ〜」と心の中でつぶやくの。

何年か前に「おしろいバナ」の種の採取にハマったことがある。オシロイバナというと昭和30年代生まれにはなんとなく懐かしい花ではないだろうか。やたらいろんな所で咲いていて、幼稚園児のころのおままごとなどで種を潰してご飯の支度のつもりになって遊んだような。
そのオシロイバナは結構花の色が色々あるのだ。
よくあるのはショッキングピンクみたいな濃いピンク。
珍しいのは薄い桜色みたいなピンク。白もある。黄色も可愛い。夏らしいイメージだ。その黄色とショッキングピンクがかけ合わさったものもある。こういうのは「源平咲き」とか「キメラ」とも言うらしい。
とても面白く、いろんな色のを咲かせて楽しんだ。お金は全然かからない。オシロイバナは花の咲いているそばからどんどん種がつくので、綺麗に咲いているそばを通りかかったらちょっと頂戴してくれば良いのだ。大抵オシロイバナに持ち主は居ないし、団地の庭などで咲きこぼれているのを少しくらい頂戴したからとて文句は言われないでしょうと。そして成長が早いので、朝顔みたいにすぐに花が楽しめる。夏前に芽が出れば、盛夏にはもう満開だ。夏前に種を植えるには前の年に種を取っておく必要はあるかもね。

その昔は花屋で売られて、S30年代に流行ったとも言われている。いつから雑草の扱いになっちゃったのかな。緑の葉も綺麗だし、花もたくさんつくが、花の開く時間が夕方から夜にかけてが多い。必ずしもそうでもないのだが涼しい時間が好きなのか暑い盛りはやはり夕方からに翌朝かな。香りもある。夜にそばを通ると、フッと石鹸みたいな香りがする。安物の白粉の香りからその名が来ているのかもしれない。根には薬効もあるらしい。

でも、その繁殖力の旺盛さからか何故か嫌うひとも多い。見事に満開に花を咲かせている姿を観た翌日に無残に刈り取られている…というショッキングな光景を目の当たりにするのをは毎度のことだ。私は何故、花屋で売られている様な花ばかりが優遇されるのかよく分からない。
その芽が出た土地の権利が誰にあるというのだろう…とまで思ってしまう。たとえその土地のオーナーだったとしてもね、自然界にとって知ったことではないはずだ。
でも、それに負けないのがオシロイバナのすごい所。
刈られても刈られても…また新芽を芽吹く。全然空気読んでない!刈った奴をを嘲笑わんとばかりに!ヒッヒッ
オシロイバナは繁殖力は旺盛だが寒くなるとすぐ姿を消す。そして、翌春の梅雨時くらいからムクムクとツヤツヤした新芽を出す。宿根草だからてがかからない。自分で勝手に出てくる。手がかからないヤツなんだ。
私は街路樹の下に植えられているツツジなんかよりよほど綺麗だと思う。ツツジなんて行政の刈取り時期がズレてるから全然花芽を付けないし、葉はけばけばしていて煤煙を貯めて汚れてるし、ちっとも綺麗とは思えない。オシロイバナのほうが余程手がかからず、毎年美しい緑と可愛い花を付けてくれる。お金もかからない。どこか試しにオシロイバナの路をつくってみないかな?