Ring-A-Ding 日々ロック,R&B,そしてゴスペル〜💋

おばちゃんがココロに浮かぶ由無し事を、気ままにつぶやく。ロックな時間。

20センチュリー ウーマン

2017-06-18 21:08:24 | 映画


時は1979年。1961年生まれの私が18歳の頃だから登場人物の少年少女らと同世代。
そうだった。たしかにpunkに全てが席巻された時だった。「Street Fighting Man」を叫んだストーンズですらもはや金満ブタと蔑まれた。
ピストルズの1stも買ったよ。なにがなんだかわからなくても物凄い大波だったことはたしか。それまでの価値観が一斉に押し流されたんだ。Blondieなんかも好きだった。渋谷陽一がやけにCheap Trickを推してさ…。The Nack…ビートルズの再来ともてはやされた。けど、一発屋だったよねっ?
今、鳥の目みたいになって見ると確実にロックの歴史の変わり目に遭遇したんだってことがわかる。その前にあったビートルズが扉を開けたときはまだ私は子供過ぎたけど。
私が高校生の頃に既にストーンズには遅れてきたファンだった。初めて買ったアルバムが「Black And Blue」。
で、待ちに待ったニューアルバムが「Some Girs」でしょ、早速New Waveの影響を受けたものだった。
「ミックも影響されたんだ」と少しショック

私の母はこの映画の母みたいにカッコよくなかったけど、日本人だからかな、も少し若く見えたよ。実際今の私の年齢も55だけど、こんなに皺はない。…だけどさ、この皺がかっこいいんだな。
で、ファッション。ちょっとレトロなチェックや柄のブラウス。ブラウスっていうのが良い。当時日本でも雑誌クロワッサンなんかで流行り始めたシンプルなファッションだ。
私もこの頃母を散々心配させた。母の気持ちなんか分からなかった。そう、息子のジェイミーと同じ「もっと好きに生きればいいのに」と思ってた。
今、55歳の私はこの母親の心配がよーく分かる。
夜遊びに出た息子が戻るまで眠れない…。とかね。
過保護はダメだが、手放すのも加減がいる…とかね。
でも、なんだかんだいって、平和だったんだな。
今当たり前になってしまった漠然とした不安など無く、あったのはぶつけるべき対象のハッキリした怒り💢。
健全だった。
戻れるものなら戻ってみたい。

それにしても、なんであんなにも音楽がグァーっと変わったんだろう。ファッションも髪型も。この先にあんなことがまた起きる事があるのかなぁ。

RIPアニタ

2017-06-17 16:48:00 | 音楽
奇しくも野際陽子さんが亡くなられた日に海の向こうでアニタ・パレンバーグも天に召された。
享年73歳。

81歳の野際さんは年を聞いてびっくりするほど若々しかったけど、近年のアニタの様相はちょっと目を逸らしたくなるほど酷かったね
私らが高校生の頃は憧れの女性だった。
「かっこいい」なんてもんじゃなかったよ。
数年前にマリアンヌ・フェイスフルが来日するかもなんて噂があった。結局おじゃんになったみたいだが、今でも現役で活動しているらしいことを知った。フランスなんかでは「アイドルを探せ!」のシルビィ・バルタンなんかも現在72歳で現役バリバリ、コンサートツアーもこなしてるそうで、相変わらず人気もすごいらしい…というし。海外では熟女も差別されないみたいなんだな。「やすらぎの郷」なんかに入れられてないんだな。
もちろん、本人の努力次第ではあるだろうから、近年のアニタはもはや忘れられた存在だったのか。

昔、マリアンヌ・フェイスフルがミックに捨てられ、ホームレス同然になって自暴自棄で自殺未遂…とかいう事件が確かあった。
その時できた曲が「Wild Horses」だ。
マリアンヌは未遂で終わったからこれは野辺送りの唄にはならなかった。
親友Yの葬儀の時、彼女の夫が「ストーンズの曲で送りたい」というので、私は「Wild Horses」をリクエストした。
最期の読経の後、これから斎場に行くため寺の本堂から移動する参列の人々の後ろから この曲がしめやかに流れ出し淡々としたギターのイントロと、絞り出すようなミックの声だけが響いた。今後一生、この曲を聴くとこの瞬間を必ず思い出すだろう…と、思った。本当は、自分の葬儀にかけてもらい、Yを泣かせるはずだったのに。
取られちゃった。ちょっと悔しい。

ストーンズの公式サイトよりキースの言葉
”A most remarkable woman. Always in my heart.”
キースは優しいな。そして正直。


Childhood living is easy to do
The things you wanted I bought them for you
Graceless lady you know who I am
You know I can't let you slide through my hands

Wild horses couldn't drag me away
Wild, wild horses couldn't drag me away

I know I've dreamed you a sin and a lie
I have my freedom but I don't have much time
Faith has been broken tears must be cried
Let's do some living after we die

Wild horses couldn't drag me away
Wild, wild horses we'll ride them some day
Wild horses couldn't drag me away
Wild, wild horses we'll ride them some day

( (Wild Horses Gagger/Richards)


Let's do some living after we dieという箇所が好きだった。
アニタに曲は捧げられるのだろうか。


ファミチキ先輩

2017-06-10 10:46:46 | その他
先日ネットニュースで「ファミチキ先輩」というファミリーマートのニューキャラクターが紹介された記事を見つけ 動画を観た。
「ファミチキの擬人化に唖然」というタイトルで紹介された記事のとうり、動画ではCMのフル映像が見られ、コンビニ店員に擬人化されたファミチキ先輩の毎日が綴られるミニドラマ風。
ファミチキ先輩は29歳、独身。ファミリーマートのバイト歴11年目の青年で、実家住まい。子供の頃はその容姿から様々なイジメや苦難に会って来たが、今は「そのまんまで来て下さい」というファミリーマートの店長の言葉で支えられ、日々元気にファミマで働く毎日。その様子が、同僚や近所のおばちゃん達によって語られる。



この、ファミチキ先輩の毎日…。
モデルの人物像があるのかないのか?29歳という年齢も微妙。このままコンビニのバイトで行くのか、正社員になるのか、それともこの先他に就職を探すのか。
結婚する気あるのか、そもそも自立出来るのか?
趣味は無いのか?楽しみといえばサウナとマッサージ…だけか?いや、フィギュア集めが趣味という設定でもあるらしい。今時の青年らしく車などには興味もなさそうだ。
親はどうやら達観して、「元気に楽しく働いて居るだけでいい」と思っているようで、引きこもりよりずっとマシ。同級生で普通にもっと出世しているエリートなどとはけして比べないで、我が子の人生を暖かく見守っている様子。でも、この親が年取った時、息子の世話になれるのか?息子自身が年老いた時、誰が支えてくれるのか。このまま行って本当に大丈夫なのか…。
本来なら笑ってしまうこの動画に秘められたリアリティに背筋をゾクゾクっとさせてしまうのは私だけだろうか。

というのもウチにも1人ファミマのバイト歴2年のフリーター息子が居る。年齢こそファミチキ先輩よりはずっと若いが、うかうかしているとすぐ追いつくだろう。
29歳になった時、彼もまたファミチキ先輩になっているのだろうか。そして私はファミチキ先輩の母⁉︎

小さい頃からマイペース。小学一年生に上がる時、誰でも希望に胸ときめかせ新品のランドセルなど背負って部屋を走り回ったりしそうな時でさえ「めんどくせえ」と言った子である。学業で評価されたのはただ1つ。自由研究で「猫の飼い方」を発表した時。
猫の飼い方のノウハウを一通り書き連ねたあと、「猫を飼って、1番大切なことは、一緒に”だら〜”とすること、です。」というのが担任をうならせた。

上の兄達は普通に就職。朝早くから夜遅くまで会社で、共に住む家族ですらはとんど顔を見る間もないほどの勤務状況でも、「今時はこれが普通」だそうで何処の会社もなかなかのブラックぶりであるなぁと感じる毎日。
それを観てか「自分の時間も持てない人生って何?」なんでそんなに働くの?お金がないなら無いなりの生活すればいい」というのが彼の持論なのだ。

BS12などで再放送される昔の昭和40年代のドラマなどを観ていると、この頃は店の店員さんというのが各商店に居たのを思い出す。通いだったり、住み込みだったり。社会保障なんてものも完備されてなくても滅私奉公、家族同然で寝食をともにしてたりしてた。私の実家にも居た。バーテンのお兄さんやホールのお姉さん。従業員部屋に雑魚寝で文句も出なかった。田舎から出てきた人達で、楽しそうに働いてたけど、いつの間にやら居なくなった。みんなあれからどうしたんだろう…。TBSドラマ「時間ですよ」なんかにもマチャアキや樹木希林(当時は悠木千帆)演じる住み込み従業員がいた。また、そういう人達いるから面白いのだった。のんびりした時代だったんだな。なんの保証もなくても…。

今の社会だって色んな人が居る。年相応に結婚して子供などいるようなモデルケースはむしろ減っているだろう。ファミチキ先輩のお母さんだって、息子が結婚して孫など出来た自分を夢見ることもあるかもしれないが、それが安心な将来に繋がるわけではないのが昨今である。ちゃんと育てていけるのか?離婚したりしないかしら…。

私が「ファミチキ、ファミキチ…」と言っていると息子が「やだなぁお母さん…。まぁ、中高年の人はよく間違えるんだよねー。ファミキチじゃ無くてファミチキ!」えっ?あーいけない、ファミキチ?それって「ファミ吉」じゃないね〜😆中高年の間ではすでに擬人化されてたのね〜!これから息子をファミ吉って呼ぶかな😜