時は1979年。1961年生まれの私が18歳の頃だから登場人物の少年少女らと同世代。
そうだった。たしかにpunkに全てが席巻された時だった。「Street Fighting Man」を叫んだストーンズですらもはや金満ブタと蔑まれた。
ピストルズの1stも買ったよ。なにがなんだかわからなくても物凄い大波だったことはたしか。それまでの価値観が一斉に押し流されたんだ。Blondieなんかも好きだった。渋谷陽一がやけにCheap Trickを推してさ…。The Nack…ビートルズの再来ともてはやされた。けど、一発屋だったよねっ?
今、鳥の目みたいになって見ると確実にロックの歴史の変わり目に遭遇したんだってことがわかる。その前にあったビートルズが扉を開けたときはまだ私は子供過ぎたけど。
私が高校生の頃に既にストーンズには遅れてきたファンだった。初めて買ったアルバムが「Black And Blue」。
で、待ちに待ったニューアルバムが「Some Girs」でしょ、早速New Waveの影響を受けたものだった。
「ミックも影響されたんだ」と少しショック
私の母はこの映画の母みたいにカッコよくなかったけど、日本人だからかな、も少し若く見えたよ。実際今の私の年齢も55だけど、こんなに皺はない。…だけどさ、この皺がかっこいいんだな。
で、ファッション。ちょっとレトロなチェックや柄のブラウス。ブラウスっていうのが良い。当時日本でも雑誌クロワッサンなんかで流行り始めたシンプルなファッションだ。
私もこの頃母を散々心配させた。母の気持ちなんか分からなかった。そう、息子のジェイミーと同じ「もっと好きに生きればいいのに」と思ってた。
今、55歳の私はこの母親の心配がよーく分かる。
夜遊びに出た息子が戻るまで眠れない…。とかね。
過保護はダメだが、手放すのも加減がいる…とかね。
でも、なんだかんだいって、平和だったんだな。
今当たり前になってしまった漠然とした不安など無く、あったのはぶつけるべき対象のハッキリした怒り💢。
健全だった。
戻れるものなら戻ってみたい。
それにしても、なんであんなにも音楽がグァーっと変わったんだろう。ファッションも髪型も。この先にあんなことがまた起きる事があるのかなぁ。