以前、「えー?日本茶に美味しい不味いってあるの?」と、きかれて仰天した覚えがある。
小学校のPTAの会議室で出されたお茶が、以前は
いかにも 「どこかの葬儀屋がお仕着せで調えた御返しにあるようなお茶」を誰かが持って来たのだろう…
と、いうようなものだった。それはそれで、大抵そんなものだろうというシュチュエーションなのだ。
それがある日、その会議室で入れられたお茶は
「ああ…美味しい…。」
と思わず漏らしてしまう、そして、それはうちのいつものお茶…なのだった。
お茶を淹れてくださった方が、ご自宅から持って来て下さったお茶でいれてくれたと。聞くと
「ええ…楽山さんのお茶です。」と、笑う。
やっぱりね〜。その時、他の席から聞いていたPTAのお母さんのセリフが前出の仰天フレーズだったのだ。
ここ 「神楽坂 楽山」のお茶は この界隈では知らぬ人の無い銘茶なのである。
日本茶に美味い不味いがあるのか?と思う人、
ペットボトルのお茶で十分という人も
一度飲んでみると良い。
同じ地元の友人によると「夏の麦茶、飲んだことある?
煮出しでちょっと面倒いけど美味しいのよー」と、そんなものも楽山らしい。 昔ながらの長細い袋に入れられて夏場のワゴンで売られている。
私がもっぱら日々愛飲しているのはその名も「楽山」。
何十種類もある茶のなかでそれ程高い方では無く、
100g¥1,000くらい(それも年に2回ある二割引セールの日に買いだめする)。
「抹茶入り楽山」もあり、私はそれをティースプーンで煎茶3:抹茶入り2くらいの割合でブレンドして飲んでいる。
差しが効いて3煎くらい飲めるので、けして高いお茶では無い。むしろ安いと言ってよい。でも、贅沢を味わえる。
季節の贈り物によく楽山のお茶を贈る。
ある年、
たまには違うものを…と気を利かしたつもりで変えてみると、「なんでお茶じゃないの!?」とお叱りを受けた事もある。とにかく贈った人からは「困ったことに他のお茶が飲めなくなってしまった」と、複雑な感謝を送られる。
神楽坂名物数あれど、地元民が生活に欠かせない名物。
あっ、でもここのお茶は「深蒸し」という茶葉が細かく刻まれたタイプなのでメッシュなどの張ってある
「深蒸し茶」用の急須で淹れて下さい。急須も売ってますよ。