Ring-A-Ding 日々ロック,R&B,そしてゴスペル〜💋

おばちゃんがココロに浮かぶ由無し事を、気ままにつぶやく。ロックな時間。

雀の宿

2018-10-15 19:01:56 | その他
先週、山梨県の山中湖の近く、「石割山」というのに登ってきた。私はハイキング初心者で、先輩に連れられて数人で出かけた。
あいにくの天気で、雨こそ降らなかったが、やはり富士山は拝めなかった。時々切れる霧の間から山中湖の水面と厳かな裾野を眺められるのみだった。


その前の週は、日本を縦断するという大型の台風24号が吹き荒れていた。東京で生まれ育った私には、本当に体験した事のない程の暴風雨で、ボロの我が家がいつ吹き飛ばされるか…風の振動で揺れる中、布団をかぶって良く眠れない夜を過ごしたのだった。
翌朝のラジオでは、放送局の地震計が暴風による建物の揺れで反応したと言っていた。我が家が揺れるわけだぜ!
そんな中、昨夜から気がかりな事があった。
それは、向かいの通りに面した街路樹の中に住んでいる雀たちの安否だった。



どれくらい前からか… 我が家の向かいの街路樹に30〜40匹位の雀の大家族が住んでいた。もー朝からちゅんちゅんちゅんちゅんおしゃべりで大騒ぎ!
陽当たりの良い樹で、ウバメガシというすっぽりと中に入ると巣を作りやすい樹形でもあったためか、その上餌でもくれるひとが居たのか、すごい繁栄を誇っていた。

朝は8時頃になると、ワンブロック離れた老人介護施設の屋上庭園の方に出勤し、夕方5時くらいになるとまたかしましくちゅんちゅんしながら寝ぐらに戻って来るのだった。20〜30匹で家の屋根伝いにずらっと並んでとまっている姿の可愛らしさはなかったねー😍
野鳥好きの間でも、雀というのはダントツで人気ならしいのね。あのふっくらした小さな小鳥は、それでもたくましく子育てしながら都会で生きているんだ。

春先、巣立ちの季節になると、親たちは大騒ぎで子供の飛び方の練習を見守る。時々地面をウロウロしながら茂みの中に逃げ込むヒナ鳥を、親が上からちゅんちゅん声を掛けていたり、微笑ましい姿を見せてもくれた。
寒かった今年の2月の大雪も、暑かった今年の夏も無事乗り越えたところだった。でも、この台風は、やはり尋常ではなかったんだな。



翌日の朝、街は一羽の小鳥も居なかった。
どこかに逃げ込んでいるんだろう…と、様子を見ていたが、1週間たっても戻って来なかった。カラスや鳩のような大型の鳥は次第に見かけるようになった。
しかし、向かいの雀の一家はもう3週間近く経つのに一羽も見ない。

全滅しちゃったのかな💦
ツイッターで、「小鳥 台風 被害」と、検索してみても、私のように近所の雀なんか気にしてる者など居ないようだ。
裏の老人介護施設の屋上庭園も下から見ただけだが、かなり荒れて、大きな樹の姿は無くなっている。
結構被害は大きかったようだ。
都会の雀、そりゃそうだよね、あんなに軽い身体だもん、吹き飛ばされちゃったのか。


話は石割山に戻る。
この台風の翌週だったが、山の中は物凄い有様だった。
大木があちこちにで倒れ、私達の行く手を塞いだ。
まだ青い松葉が新芽をつけたままポキポキとおれて絨毯のように地面を覆っていた。
山道は凄まじい雨水の流れた跡を深く刻んで、通るのにも一苦労だった。この山の中でさえこうなのだ。小鳥に逃げ込むところなんてなかったのだろうな。
自然のやることだから仕方がないな。
また、いつか、他の雀の家族が居着いて、
また、あの可愛らしい姿を見せて欲しい。



松葉の絨毯