かねてからずっと行きたいと思っていた「長谷川町子記念館」に行ってきた。
子供の頃からずっと「サザエさん」が好きだった。
私が子供の頃、巷には「貸本屋」というのがあった。昭和30年代の話。
当時は、週刊漫画誌というのも既にあったし、現代のようにそれらの作品を単行本にしたものも無いわけでは無かったが、そうちょくちょく買う…ということは無かった。
当時は日本はまだまだまだ発展途上で集団就職で上京、住み込みで働く人も多かった時代だ。自分の部屋があって、ズラっと本を並べられる…なんて人はそう居なかっただろう。なんせ、$1 ¥360の時代なのだ。
貸本屋に行くと、1日確か1冊10円か20円で借りられた。返し遅れると延滞料が取られるのだけど、せいぜい5円くらいだったかな…。
学校から帰って、誰とも遊ぶ約束も無いと、私はよく貸本屋へ行った。当時、貸本屋様式の単行本というのがあって、今の漫画の単行本より少し大きくて、表紙が丈夫。ビニールのカバーなんかがピッタリと着いていた。
昔NHKの朝の連ドラで、水木しげるさんの自伝的なストーリをやっていた時、水木さんが貸本屋用の漫画を描いていた当時の話があったっけ。ゲゲゲの鬼太郎もそうだが、私はもう少し女の子向けの、楳図かずおさんのホラーものが大好きだった。
「ママが怖い」「赤ん坊少女」「ミイラ先生」あと、古賀新一さんの「白ヘビ少女」
とかさ。
繰り返し繰り返し何度も同じ本を借りて読んだっけ。小さいお店だったからそうそう種類も入れ替えも無かったしね。
そのお店はあとはトランプとか花札を売ってるくらいで、のんびりとおじさんが店番をしてた。当時子供だった私は考えたこともなかったけど、それだけで生活していたわけでは無かったんじゃない?ねえ?
楳図かずおのホラーの他に、もっと夢中だったのは「サザエさん」だった。それこそ何度も同じものを繰り返し借りた。
おじさんに覚えられ、新刊が出ると「あんた好きだからね」と、とって置いてくれたくらい!
大きくなって学生時代に本屋でバイトした。そこでは働いてる者に20%引きで本を売ってくれた(内緒だったのかな?)。
辞める時、これで20%も終わりだ!ってんでサザエさんを全巻買った。
「大人買い」って、こういうことだな!って思った。
今でも家にある。
昭和42年生まれですが、貸本屋は周りで聞いたことがありませんでした。
マンガが借りれたなんて羨ましいです。
貸しレコード屋はあったのでよく利用してました。
20%引きなんてすごい♪
いい所でバイトしてましたね笑