嫁と姑

嫁と姑…。
…というのは不思議な仲だ。
けっして心から慕え会える事のない関係。
そりゃそうさ、結婚した相手の母だというだけで、
本来なら知らない人だ。
もちろん、スピリチュアルな視点から見れば
"縁の深い人"とは言えるかも知れない。
そういう観点から観れば、人生で何かを学び合うために出会う必要のあった人…ということになるのかもしれないねー。


大抵の場合、同居さえしなければなんということもない関係で過ごせることが多い。
しかし…同居した途端に状況は一変するんだな。
ワタシの経験から言ってもそうだ。
同居するまでは、私は義母は好きだった。
私はどちらかと言えば実母と気が合わなかったので、
若い頃はむしろ姑の方が付き合い安かった。
姑も若かったし元気だったので、サバサバした感じで、頼りになるおばさん…という感じだった。
同居したのは80代になって、癌の手術をし、認知症も出始めてからだった。



「可愛いおばあちゃん」になりたいと誰もが憧れることだろう。
でも、家族にまで＂可愛い😍" と、思われるには、それは…天然の性格がなせる技だろう。

歳をとって、いろんなコトに苛立つ、怒る、絶望する、だろう…多分様々なコトに。私は認知症の姑を観ていて、「老人性の鬱？」かと思った。
自分に自信があった人ほど陥るだろう苛立ち。
情けなさとか、ひがみとか、湧いてくるだろう。
そんなタイプが＂可愛く"なれるか？
素直に「ありがとう」と言えずに、本当なら何でも自分で出来たはずの苛立ちをぶつけてしまう。
結局、歳をとると"本性"が出るのか？

私も怖い。自分の本性がどう出てしまうのかが。
「可愛いおばあちゃん」を、演じる理性が残るかどうかが…。



嫁と姑は、(まぁ、世の中には例外中の例外というのも無くは無いが)まず、上手くいかないのが当たり前。
できる限り同居はしない方がいい。
これはその人達の人柄とは関係なく、どんなに良い人同士でも無理！と達観して良いと思う。

そして、その上で付き合うこと。
それしかないね。
学ぶ事は多いと思うよ。
良し悪しに関わらず、そういう人と関わる人生に巡り合わせた人は、自分の人生のカリキュラムはこうだったんだ！と諦めて、学ぼ。

人はそれぞれ違ったカリキュラムで人生を学ぶ。
たまたまそういう分野に試練があったんだと思えば
開き直れるかな。
誰も悪い人なんかじゃない、貴女も私も、姑も。
なぜか生理的に上手くいかないんだよ。



藤。