土曜日の夜に友人から。
「蒔絵と象嵌、どっちが見たい???」とTELがありまして。
すかさず、「蒔絵!!!」と勢いよく答えて、佐倉にある歴史民俗博物館にでかけました。
道中、散々、蒔絵の話をして「やるじゃん、歴博!」と大喜びしたのも束の間、ゲートをくぐった瞬間に飛び込んできたのは「錦絵はいかにつくられたか」…。
「あたしたちが見るのは、錦絵じゃぁないよね。どっかで蒔絵をやってるんだよね?」
と勇気を出して問い掛けた割に。
「もしかすると、漢字を間違えたかもしれない…。」と一言。
思いっきり、お前、何年、日本人やってるんだよっ!と罵りつつ、来てしまったのだから錦絵が如何にして作られたのかは見なきゃならんだろぉ~て…。とグッタリしながら入館しつつ。
これが意外に、錦絵も凄くてねぇ(笑)。
その時の世相がよく現れてるんですよ!色々、種類があってね、死絵ってやつはお釈迦様の涅槃を真似て歌舞伎役者の涅槃錦絵が描かれてたり。かと思えば、大震災の時には、鯰と火がお相撲をとって行事が、鹿島神宮の神様で、おまけに雷神が櫓の上で太鼓を叩いてるの(笑)。めっちゃ、チャーミングじゃないですか???
常設もかなりしっかり見ながら、昔の結髪のレプリカに痛く感心し、こんな高島田とか丸髷が復活すればいいのにと心底思いました。
まぁ、そんなわけでお昼でも食べようよなんて話をしていると、逆恐る恐るの「象嵌見たくない?」という問いかけに、マジで行くのか…?と佐倉を後にし、目指すは北区の飛鳥山…。
いい具合に高速も空いており、首都高なんてさぁ、休日ETC割引でみんな地方に出掛けたんジャン?くらいの勢いで空いてたのでね。こりゃぁ、イケル!と思った瞬間に分岐を間違え、なぜか高島平に着いちゃって。
かなりのリカバーで飛鳥山に到着したのは、16:20でした…。
16:30が最終入館なのでギリなんてもんじゃないギリで、とにかく猛烈に公園内を走りぬけ、着いた先の飛鳥山博物館のお弁当箱展は、「いい仕事してますねぇ…。」って溜息の連続で、しかも企画展は入館無料。
昔の遊山ってマッタクモッテして粋だったんだなぁ~と、暫しタイムスリップの思いを馳せた瞬間でした。
金蒔絵に象嵌に寄木に螺鈿…。
なんていうの、七宝版お弁当箱みたいな匠の技の結集に、ただただ溜息…。
螺鈿なんてさ、厭らしくないの。すっごく上品で可愛らしくてねぇ。象嵌フェチな友人はカタログまで購入してたけれども、普段、滅多に観ることの出来ないものを堪能させて頂いたって感じ。
最後の最後で、渋沢栄一記念館を通り過ぎると、「渋沢家のお雛様展」がやっていて。当たり前のように、閉館5分前で。「一目だけでも!」と懇願してみるも、「申し訳ございません」に、こちらこそ粘ってごめんなさいと…。
きっと代々伝わる江戸時代とかのお雛様なんだろうなぁ~、いぁ、もしかすると鎌倉くらいまで遡るのかもしれない、トカトカ、かなり切なかったのですが。
良いものを見ると、気持ちも優しくなるよねぇ~的、ビューティフル・サンデーでした(笑)